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文学賞を読むためのガイド:文学賞メッタ斬り! [文章]


文学賞メッタ斬り! (ちくま文庫 お 58-1)

文学賞メッタ斬り! (ちくま文庫 お 58-1)

  • 作者: 大森 望
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2008/01/09
  • メディア: 文庫


文学賞を読むためのガイド。
応募するためのガイドではないのでそのあたりは間違えないように。

日本の文学賞の特徴を分かりやすく解説した本。
初版は2003~2004年の本を文庫化したもの。
日本の文学賞は多すぎてわけが分からないというのはよく聞く話だが、この本を読んでおけば概要がつかめて、本屋のPOPが分かりやすくなること間違いなし。

初版は古い本だが、現在でも状況は余り変わっていないと思う。
メフィスト賞の神通力的な大当たりはさすがに鳴りを潜めている気はするけど……。

基本的には文学賞とは何ぞや?と言う人にオススメの文学賞ガイドである。
ただ、本書であげられているの賞の現状も知っていると、知っている範囲でさらに楽しめるかも。
たとえば「ヤマっ気しかない」と言われているこのミス大賞は海堂尊「チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ」で特大の一発を当てたし、本書で最新の日本ファンタジー対象作家として一行だけ触れられている森見登美彦は「夜は短し歩けよ乙女」で直木賞候補になった。
ちなみに本書を読めば、森見登美彦の「太陽の塔」のamazonレビューにあふれている「これのどこがファンタジーだ」と言う批判をすることもなくなるだろう。

直木賞も奥田英朗、東野圭吾、松井今朝子、桜庭一樹等この後でどんどん新しい作家が出ている。
是非続編の「文学賞メッタ斬り! 2007年版 受賞作はありません編 (2007)」、「文学賞メッタ斬り! 2008年版 たいへんよくできました編 (2008)」と読みたくなる一冊である。

☆☆☆☆(☆四つ)




他のブログの反応はこちら等。
まさしく本が読みたくなる本です。すでに読書好きの人は本を選ぶ指針として最適だし、読書の習慣のない人はとっかかりとしても使えます。
私のような図書館派には必須の一冊です。
http://teluxe.org/inutile/book/essayetc/honnohon/
http://blog.goo.ne.jp/snsk_001/e/0f82a4bc56cb621699980e0edacec2e4



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