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今の日本に一番足りないもの:この世でいちばん大事な「カネ」の話 [その他]


この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ)

この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ)

  • 作者: 西原 理恵子
  • 出版社/メーカー: 理論社
  • 発売日: 2008/12/11
  • メディア: 単行本



西原理恵子が今までの半生を振り返って、お金の大切さと、お金に向き合う心構えを説いた本。
今の日本に一番足りないのはこの精神だと思う。
【目次】
第1章 どん底で息をし、どん底で眠っていた。「カネ」がないって、つまりはそういうことだった。
第2章 自分で「カネ」を稼ぐということは、自由を手に入れるということだった。
第3章 ギャンブル、為替、そして借金。「カネ」を失うことで見えてくるもの。
第4章 自分探しの迷路は、「カネ」という視点を持てば、ぶっちぎれる。
第5章 外に出て行くこと。「カネ」の向こう側へ行こうとすること。


西原理恵子がカネについて語った本書。
今の日本では、カネを稼ごうと努力することはおろか、カネについて語ることすら浅ましいと非難されてしまう。
東京駅前の一等地に、文化財保護と称して、日本郵政の金儲け、ひいては日本の生産性向上を非難する鳩山総務相の意見が肯定的に報道されてしまうのが日本の現状だ。

西原理恵子は悲惨な環境で生まれ育ったと書いているが、実は今の日本で本当に極貧の時代を過ごした人は実は多くない。
団塊の世代ですら、戦争は体験していないし、物心ついた頃は高度成長が見えており、その前の世代にくらべると極上の環境で育っている。
ましてや、30代~40代の人は、先進国日本の生まれ育ちだ。

日本の経済が良くなって、国民が豊かになることはもちろん素晴らしいのだが、貧しさを体験していないためか、お金について語ること、お金を得るために努力しようとすることをタブー視する不思議な世論が形成されてしまっている様に見える。

鈴木宗男も、グッドウィルの折口氏も貧しい環境から成り上がったのに、今の時勢に合わず、不必要にたたかれて失脚してしまった。もちろん、犯罪は肯定できることではないが、他の犯罪者とくらべて必要以上にたたかれていると思う。

株式等でリスクをとって儲けることを否定し、清貧の思想で生きることを強制する世論がはびこっている今の状況はすごく危険だと思う。個人的にお金を嫌うのは自由だと思うが、それを他人に強制する今の世論にはハッキリ言ってがまんできない。
本書で、西原理恵子が言っているように、もう少しお金というものに真剣に向き合う姿勢が今の日本には必要なのではないか。マスコミの語るきれい事を真に受けていては、緩慢なる死が待っているだけだ。


お金の大切さが身にしみてわかる、高校生・大学生にこそ、読んでほしい一冊である。
本書をしっかり読んでおけば、決してニートになろうなどとは思わないはずだ。

☆☆☆☆★(☆四つ半)


他のBlogの反応はこちら等。
(ポジティブな評価のエントリ)
http://wakubuku.seesaa.net/article/116072123.html
http://d.hatena.ne.jp/pyon3/20090322#p1
http://d.hatena.ne.jp/KJ-monasouken/20090322#p1
http://budouq.blog5.fc2.com/blog-entry-746.html
http://blog.goo.ne.jp/banana_019/e/dc58a6909d29af93eefa8d842542b1ad
http://okada.txt-nifty.com/blog/2009/03/post-61e6.html

ポジティブな反応が多くてちょっとほっとした。
Blogでも、下品だとか、浅ましいとか言った批判的な反応が多かったら、絶望的な気持ちになっていただろう。






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