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最高のプラシーボ:ウォーキング考―最短距離で最大効果を生み出す「正しい歩き方」 [スポーツ]


ウォーキング考―最短距離で最大効果を生み出す「正しい歩き方」 (角川SSC新書)

ウォーキング考―最短距離で最大効果を生み出す「正しい歩き方」 (角川SSC新書)

  • 作者: デューク更家
  • 出版社/メーカー: 角川SSコミュニケーションズ
  • 発売日: 2008/03
  • メディア: 新書



TV等でもおなじみのデューク更家が、今までの「ウォーキング」本を新書にまとめた一冊。
これさえ読めば、筆者の他の本は不要になると言ってもいいまとまり度合いである。

内容については科学的キーワードを使ってはいるが、裏付けのない典型的な疑似科学の類だと思われる。
しかし、それでいて本書は読むに値する本であるところが特徴的である。

【目次】
第1章 歩くという養生
第2章 体の中には医者がいる
第3章 歩く前に「立つ」
第4章 歩くことは「禅」
第5章 美しく歩く
第6章 シチュエーション別正しい歩き方
第7章 さらに運動効果が上がる「ウォーキング」
第8章 「骨休め」のすすめ
おわりに ウォーキングパラダイス計画


本書の内容については「正しくウォーキングすれば、一日300歩で十分な効果がある」「デューク式ウォーキングだと歩数の3倍の効果がある」等科学的には疑わしい記述が多い。
第4章が「歩くことは『禅』」となっているように、東洋思想・東洋医学系列のワードも多く、一見すごいことを言っているようで、それが正しいかどうかは誰にもわからないと言った内容になっている。
科学的なデータや、正しい運動法として本書を参考にするのはお薦めできない。

本書の真価は科学的な真実性ではなく、歩くことが楽しくなってくることにあるのだ。
筆者の語り口は面白く、そのうえ、スポーツが苦手な人の心理もよくわかっているので、無理せず長続きすることを重視している。
そうした作りなので、本書を読むと前向きに歩き出したくなる。
これが本書の真価である。

科学的に不明な点も多い鍼灸で肩こりが治るように、本書をちょっとでも信じて歩き出せば、それだけでちょっとだけでも健康になれるだろう。

今までの筆者の本で出てきたウォーキング、体操のやり方も載っているので、運動のマニュアルとして使えなくもないが、その効果の程は疑問である。
運動のマニュアルとして使うのは筆者のファンだけにしておいて、それ以外の人はマニュアル以外の「文章」を楽しむべきである。
きっと歩き出したくなることだろう。

☆☆☆(☆三つ)

他のBlogの反応はこちら等。
(ポジティブな評価のエントリ)
http://freeyoursoul.blog79.fc2.com/blog-entry-23.html
http://no823.ti-da.net/e2262517.html
http://ryukun.cocolog-nifty.com/weblog/2008/11/post-c5aa.html
http://wadainohon.seesaa.net/article/92070686.html

皆さん高評価。
私は本書の運動の効率自体は疑問視していますが、本書を読んで生まれる歩きたくなる気持ちは高く評価しています。







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コメント 2

Kaz

 トラックありがとうございます。

 ウォーキング始めた当時の自分には300歩は達成感なさすぎですが、
体の中心の骨の話、靴の裏の汚れ方の写真にまつわる歩き方の
話、大変参考になりました。
by Kaz (2009-05-17 08:48) 

book-sk

>Kazさん
コメントありがとうございます。

科学的信憑性はともかく、面白く、色々参考になりますよね。
靴の裏は私も確かめてみました。
by book-sk (2009-05-18 23:17) 

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