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とんがりが足りない:100歳までの長期投資―コア・サテライト戦略のすすめ [投資・マネー]


100歳までの長期投資―コア・サテライト戦略のすすめ

100歳までの長期投資―コア・サテライト戦略のすすめ

  • 作者: 岡本 和久
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞社出版局
  • 発売日: 2007/06/16
  • メディア: 単行本



60歳の定年退職者に向けて、平均余命の20年から30年後を目指した長期投資について述べたのが本書。
60歳からでも長期投資が出来るというのは、本書独自の目の付け所。
投資本のネタになることの多い米国ではこうはいかないと思われる。

【目次】
第1章 ゴールデン・エイジャーのための長期投資
第2章 リラックス投資、「きほんのき」
第3章 基本ポートフォリオを作る
第4章 資産活用の5つのステップ
第5章 投資実践のための知識
第6章 ゴールデン・エイジャーの6つの「フ(富)」


先にも書いたように、本書の最大の売りは60歳からでも長期投資が出来ることを明らかにしたところ
運用の内容については、インデックスを中心としたコア投資に、タイミング・銘柄等をはかるサテライト投資を組み合わせたコア・サテライト戦略を推奨している。運用方法については、目新しさは無いが、オーソドックスで悪くない。本書の通り運用するならば、大けがをすることは少ないだろう

このように、非常にいい本なのだが、残念な点が一つ。
本書がターゲットとする60歳前後の人に響く気がしないのだ。

例えば60歳近くの人で、今まで投資をしたことがほとんど無いという人が本書に書いている投資を実行することは非常に難しいだろう。
本書の投資をインターネット証券で実施するのは非常に簡単だが、60前後の人でネット証券が一番に浮かぶ人は少数派だろう。かといって、都市銀行や郵便局では本書の様なインデックスを中心にしたラインナップをくむことは難しい。証券会社なら可能かもしれないが、多額の退職金を持った初心者が営業マンが手ぐすね引いて待っている証券会社に行って、本書に書かれた投信をそろえるのは至難の業だと思われる。

このように、60歳前後の人をターゲットにするにしては詰めが甘い。
どういう手順で、どの証券会社を使って、○○という投信を買いなさいというように、具体的な名称を出して例示しなければ本書が一番訴えたかった人にメッセージを届けることは難しいのではないだろうか?

本書の内容は素晴らしい。それが故に詰めの甘さは気になってしまう。

☆☆☆(☆三つ)

他のBlogの反応はこちら等。
http://nightwalker.cocolog-nifty.com/money/2008/06/100_4b61.html
投資系のBlogで高評価でした。
内容は文句なく素晴らしいと言うことは同意できます。

それよりも、悪くはない本なのにエントリが少ないのが気になりました。
投資系の本は、クソ本が多く、ゴミの山に埋もれてしまっちゃうんですかね……。
図書館にすら短期トレードで○億円といったわけのわからん本があふれてますから。








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