迷走している……:楊令伝 九 [小説]
楊令伝の第九巻。
水滸伝が始まったときは斬新な解釈に感動したが、楊令伝に入ってからは迷走気味。
本書は迷走がきわまった感じがぬぐいきれない。
本書のストーリー
梁山泊軍と禁軍の対決はいよいよクライマックス。梁山泊軍は犠牲を出しながらも、禁軍総帥童貫を討ち取ることに成功する。
禁軍で持っていた宋は瓦解に向けて動き出し、李富は新しい国に向けて策謀を巡らし、岳飛は自分の軍隊を地方で維持することになる。
えーーっと……。
童貫が死んでしまいました。
最強の敵も終わりはあっけないもので、あっさりと片がついてしまいました。
しかも、そこで一区切りがつくどころか、何もなかったかのように淡々と、だらだらと物語は続いていく。
新しい国作りについていろいろな人が模索するのだが、それもどこかで見たような理想と手法であることが多い。
ハッキリ言って、着地点を見失っているようにしか見えない。
最後まで読まないと評価は難しいが、
このペースが続くなら、水滸伝と異なり、楊令伝は駄作の評価をせざるを得ない。
☆☆★(☆二つ半)
他のBlogの反応はこちら等。
(ポジティブな評価のエントリ)
http://d.hatena.ne.jp/tomoya/20090511/1242039003
http://alligator000.blog62.fc2.com/blog-entry-936.html
http://blog.goo.ne.jp/otonn74/e/8ac34d1bd244e2f6d876de7abcd3f7d8
http://ameblo.jp/zatsudoku/entry-10250653829.html
(微妙な評価のエントリ)
http://bookworm.at.webry.info/200906/article_16.html
http://d.hatena.ne.jp/rou_24/20090424/1240597361
私も期待しないわけではないが、若干ぐだぐだ感を感じている。
最後まで読んだときに改めて評価したい作品だ。
ほんと、楊令伝はつまらないですねぇ。
水滸伝はあんなに夢中になったのに、何故か、楊令伝は集中できません。
北方謙三の心の悩みを読みたいのではなく、エンターテイメントとして
読みたかったのですが、がっかりです。
by NO NAME (2009-08-25 09:43)