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古くさい国家観:楊令伝 十 坡陀の章 [小説]


楊令伝 十 坡陀の章

楊令伝 十 坡陀の章

  • 作者: 北方 謙三
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2009/07/24
  • メディア: 単行本



楊令伝の第10巻。
正直このシリーズにはあまり期待しなくなっているのだが、最後までは見届けようと思って続けている。

第10巻は国家建設を巡る4者4用のあり方がテーマ。

低い税金を交易と兵役で補う共産主義的な梁山泊。
北宋の政体をそのまま次いだ北京大名府を拠点とする張俊。
目指す国をうちに秘めながらも、その形が見えてこない南宋。
そして、国のあり方につて悩み、試行錯誤する岳飛。

共産主義的な国家が一番の理想型として描かれ、成功している姿を見せること自体がかなり古くさい。
団塊の世代の作家とはいえ、若干引いてしまう。

内容自体も、あまりテンポのいいシーンはなく、焦点の当たったキャラクターもいない。
キャラクターという面では老いの醜さが表れていると言ってもいいだろう。

正直言って、終わりを見たいがためだけに読み続けている本シリーズ。
今回もあまり評価したくない出来だ。

☆☆(☆二つ)

他のBlogの反応はこちら等。
(ポジティブな評価のエントリ)
http://blog.livedoor.jp/tiga_seven/archives/813317.html
http://rampo.typepad.jp/chagei/2009/08/10-4c96.html
http://ameblo.jp/zatsudoku/entry-10312032353.html
(ネガティブな評価のエントリ)
http://chows-cage.jugem.jp/?eid=1647

賛否両論。
私は連載が終わったときに、このシリーズをどう評価しているのだろうか……





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