理系トリック短編集:探偵ガリレオ [小説]
化学・物理学の知識をトリックに駆使した短編集。
本書は、トリックそのものに加えて、キャラクターが非常に個性的・魅力的な所にも特徴がある。
余談になるが、この魅力的なキャラクターが故に本書はシリーズ化され、シリーズ第3作の「容疑者Xの献身」で東野圭吾は直木賞を受賞する。
【目次】
燃える
転写る
壊死る
爆ぜる
離脱る
理科系の知識と、工場・研究室で使われる器具・材料に対する知識。
これらから生み出されたトリックは、専門家にとっては当たり前でも一般人にとっては目新しいという、今のミステリの流行を先取りしたものだ。
東野圭吾が世に出ることが出来たのは、この知識を使ったトリックに依るところも大きいだろう。
そして、トリック一発勝負で終わらない、物語を支える魅力あふれるキャラクターの存在。
東野圭吾が当代一とも言われる売れっ子になったのは、この物語・キャラクターの力だ。
そういう意味では、本書は東野圭吾という作者の色が良く出ている作品だといえる。
本書は短編と言うこともあり、筆者の中で上位に入る作品では無いかもしれない
しかし、後世に東野圭吾が研究対象になることがあれば、重要な意味を持つ作品となるだろう。
☆☆☆☆(☆四つ)
他のBlogの反応はこちら
(ポジティブな評価のエントリ)
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http://booksbug.blog77.fc2.com/blog-entry-27.html
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http://ryouchi.seesaa.net/article/60307337.html
http://wallbreak.at.webry.info/200804/article_3.html
絶賛まで行かなくとも、評判はよいようです。
ただ、TVドラマの方が多くヒットするので検索には苦労しました。
TVドラマ版は柴咲コウ、福山雅治らしいです。
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