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文字通り、死にゆく地方 [opinion]

ここ数日、身内の不幸で、田舎に帰省していたのだが、久しぶりに帰省すると大きく変わっていることにびっくりすると共に、なんだか暗い気持ちになってしまった。
(ちなみに、帰省先は大阪府の郊外)

まず、昔から比べて減少している・廃業が増えていると感じられる業種は次の三つ。
・書店
・コンビニ
・ガソリンスタンド

書店については、Amazonがこれだけ便利になったし、元々雑誌メインの小さな書店が多かったので、それらはコンビニや駅の売店に客を取られてしまったのだろう。これはそんなに驚きがない。

次に、コンビニ。これも過当競争の是正として理解できる範疇。フランチャイズオーナーとしては傷口を広げる前に手を引きたいのだろう。

ガソリンスタンドの廃業が増えていたのはちょっと意外。車がないと生活できない地域なのに、ガソリンスタンドは減っている。
遠距離を走る人が減っているのだろうか?


逆に増えていると感じられる・新規開店が目立つ業種が一つあったのだが、これがなんだかもの悲しい。

その業種は――葬儀場
名称はメモリアルホールとかになっていて、冠婚葬祭を取り扱うらしいのだが、外見や宣伝の仕方から想定されるメインの用途は明らかに葬儀。

ガソリンスタンドの跡地に葬儀会館が出来たとか、パチンコ屋の跡地に葬儀場が出来たとか言う話を何軒か聞いてる。父母の元には、葬儀場の会員登録案内や、試食会を兼ねた内覧会のお知らせが良く来てるらしい。

元々私も地元には仕事が無くて東京に出てきたのだが、ここまでになるとは思っていなかった。
さんざん言われている高齢化を、身をもって感じさせられた今回の帰省でした。


しかし、地元で一番勢いのある業種が葬儀場って、その地域の行く末はどうなるのだろうか?
新卒で葬儀場に就職した人は、地域の高齢化が一段落して人口が低位安定してしまったらどうするのだろうか?
老人ホームや介護施設は十分に足りているとは言えないのに、葬儀場だけが過当競争になりつつあるのは地域のあり方として正しいのだろうか?

こんな状況では、地元にしがみつく人と、日本全国・世界を視野にどんどん移動していく人とでは、話もかみ合わず、断絶が広がっていくのは間違いない。
若者対老人の断絶はなかなか発火点に達する気がしないので、それよりも先に、都会(≒東京)と地方の断絶が大きな社会問題になるのではないか?
と言う思いを強く感じた数日間でした。





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