これこそファンブック:ホルモー六景 [小説]
「鴨川ホルモー」の世界におけるサイドストーリーを扱った短編集。
ゲームでは”ファンディスク”という、そのゲームのファンを狙ったおまけを作品として売り出すことはよくあるが、本書は”ファンディスク”ならぬ、ファンブックだ。
【目次】
第1景:鴨川(小)ホルモー
第2景:ローマ風の休日
第3景:もっちゃん
第4景:同志社大学黄龍陣
第5景:丸の内サミット
第6景:長持の恋
本書は、「鴨川ホルモー」の登場人物に関係するストーリーが描かれており、読むとにやりとさせられると共にキャラクターによりいっそうの魅力を感じることの出来る作りになっている。
好みは人それぞれだと思うが、私の好みは「丸の内サミット」が一番。
本書は、好みという言葉でしか語ることの出来ない魅力に満ちていて、楽しみだけを考えて頭を空っぽにして読むことが出来るのが特徴なのだ。
本書を読むと、筆者は、本書を含めて2冊の本を十分に書ききることの出来る設定を背後に隠して、デビュー作「鴨川ホルモー」を書いていたことがよくわかる。
そりゃ面白いわけだよね……。
なお、本書は「鴨川ホルモー」のファンブックであるため、「鴨川ホルモー」を読んだことが無い人には全くわからないし、楽しめない。
そういう人はまず先に本編を読むべきだ(そっちも十分に面白い)。
しかる後に、本書を読めば面白さも倍増。
発売当時に読めなかった人は、2作を同時に楽しめる権利を得たと思えばいい。
☆☆☆★(☆三つ半)
他のBlogの反応はこちら
(本書をポジティブに評価するエントリ)
http://tukinonezumi.seesaa.net/article/145507106.html
http://niuchan-no.blog.so-net.ne.jp/2010-04-15
http://blog.livedoor.jp/chuhei1107/archives/51373493.html
http://blog.goo.ne.jp/sepurainnole/e/4a9faa0c926e56fc89211664f5b1b737
http://wallbreak.at.webry.info/200801/article_10.html
http://hidebook.seesaa.net/article/96278251.html
皆さん高評価。
映画も高評価です。
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