女性特有の比較心理：くらべない幸せ ‾「誰か」に振り回されない生き方

くらべない幸せ ‾「誰か」に振り回されない生き方‾

• 作者: 香山 リカ
• 出版社/メーカー: 大和書房
• 発売日: 2010/01/21
• メディア: 新書

香山リカが救われない思いを抱えている女性に対して書いた一冊。
男性が読むと、筆者の意図したのと違う読み方が出来て面白い一面がある。

【目次】
1章 ぶれない幸せはどこにあるか
2章 普通のOLがいなくなつた
3章 わかりやすい「証」がほしい
4章 これだと思える何か
5章 「くらべない」幸せの方法
6章 どうして悩むのはいつも女?

他人と比べて悩んでしまう女性、他人からどう見られているか気になる女性に対して、タイトル通り、「くらべない幸せ」を説いた一冊。

世間的にどんなに恵まれているように見える人でも、何かしらの悩みはあるという当たり前のことを力説して、他人と比較することの無意味さ、有害さを示している。
自分に自信をなくしている女性には心に響くのだろう。


筆者が読者として想定している女性に対しては、このように「くらべない幸せ」を語っている本書だが、男性が読むと、そもそも何故女性は他人の目を気にするのか？と言うことの片鱗が分かり、非常に興味深い。

本書には女子アナウンサーや著名人と自分を比べて悲しくなる女性の姿が出てくるが、男性からするとそんな発想自体が意味不明だ。
例えば、イチローや孫正義のような有名人、成功者と自分を比べて惨めな思いを抱く男性はいるのだろうか？
個人的にはかなり少数派であるようにおもえる。

筆者もこうした疑問を持ったようで、本書には「6章 どうして悩むのはいつも女?」というパートがある。
筆者の結論は、男女の生物学的な差と言うところに落ち着いている。

このように、男性から見ると、他人と比べる女性の意味不明な心理にふれて、その一部を掴むことが出来る。
配偶者や恋人の意味不明な言動、例えば、「お隣はマイホームを買ったのにウチは何故買えないの？」に困惑したら、本書を読んでみるといい。
実際の解決になるかどうかはともかく、その意味不明な困惑を緩和するぐらいの助けにはなる。

☆☆☆（☆三つ）

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やっぱり女性のエントリが多い。
逆に、男性だと”いらっと来る”というエントリがあったし、その感覚はよくわかる。
女性の人には、他人と比べる無意味さと共に、その感覚は男性には伝わらないことを知って欲しい。
逆に、男性側から見ると、女性は比較しがちだと言うことを覚えておくのが良いのだろう。

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