社長の戦略立案:ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 [自己啓発]
ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)
- 作者: 楠木 建
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2010/04/23
- メディア: 単行本
競争戦略の解説書。
とは言っても、コンサルタントや経営戦略部の策定する経営戦略とはひと味違う。
本書が対象にしているのは、社長の経営戦略だ。
【目次】
第1章 戦略は「ストーリー」
第2章 競争戦略の基本論理
第3章 静止画から動画へ
第4章 始まりはコンセプト
第5章 「キラーパス」を組み込む
第6章 戦略ストーリーを読解する
第7章 戦略ストーリーの「骨法10カ条」
一般的な経営戦略の本というと、学者が好むような、一般化された経営戦略を対象としたものか、コンサルタントや経営戦略部のスタッフあたりが好みそうなパワーポイント満載・バズワード満載の経営戦略を扱ったものが多い。
もちろん、そうした経営戦略にも意味がある。
しかし、本書はそうした世間一般の経営戦略本からは異なった、社長が作る”大筋”としての経営戦略の作り方、成功事例が取り上げられている。
本書には、細かな数字は出てこないし、マトリクスやパワーポイントの図解も出てこない。
本書で取り上げられる事例は、一部には不合理なものすらある。
しかし、部分的には不合理でも、全体からみると十分に筋がとおっていて、しかも、ストーリーがパワーを持って明確に語られている。
一般的に、社長が部下に戦略を語るときに細かな数字は必要ない。
大筋が魅力的な戦略であれば、優秀なスタッフが証拠を集めてくれる。
本書は、すべての社員が協力したくなるストーリーの作り方を説明した本であり、まさに社長・責任者のための一冊であると言えるだろう。
細かな詰めがなされていないように見えるので、賛否両論ある本なのだが、値段だけの価値は十分にあると思う。
☆☆☆☆(☆四つ)
他のBlogの反応はこちら
(本書をポジティブに評価するエントリ)
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http://blog.goo.ne.jp/cv91if/e/1069037845ca889fc690424b58967bc1
http://d.hatena.ne.jp/koha06/20110318/1300466145
http://d.hatena.ne.jp/guerrillaichigo/20100529
http://blue.ap.teacup.com/applet/motokuni/2867/trackback
http://blog.goo.ne.jp/mailto1979/e/4d528151bf88ed3dc2f573cf33506dfb
アマゾンの評価とは違い、ブログの評価は比較的高いものが多い。
おねだん高めだけど、読んで損はない一冊。
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