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「金閣寺」より「バトル・ロワイアル」:誰も教えてくれない人を動かす文章術 [文章]


誰も教えてくれない人を動かす文章術 (講談社現代新書)

誰も教えてくれない人を動かす文章術 (講談社現代新書)

  • 作者: 齋藤 孝
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/12/17
  • メディア: 新書



素人がプロの板前と料理勝負をするとき、どうすれば食い下がれるだろうか? 答えは、できるだけいい素材を使って、手を加えずに出す。
プロの技術を一朝一夕で身につけることはできない以上、素材勝負に持ち込むのが正解だ。

文章も同じ。
歴史に名を残すような大作家がやるように名文を書くのは難しい。
素人は、装飾なしでも面白い文章を考えることにパワーを使うほうが高い効果を見込める。

と、いうのが本書の基本スタンスである。

【目次】
プロローグ 人を動かす書く技術
第1章 「書く」ことで生活が劇的にチェンジする―エッセイからはじめる書く技術
第2章 まずゴールを決める―「書く」ことで世界観がガラリと変化する
第3章 ビジネスの文書力―稟議書・報告書・企画書・始末書・謝罪文の書き方
第4章 学生のための文章術―感想文・小論文・自己アピール文の書き方
第5章 メールは余力を残すな―おトク感を演出できる最高のツール
第6章 評価されるワンランク上の文章力―視点の身につけ方、読書力、文章の思考法


本書の基本は先に書いたとおり。
誰もが「金閣寺」や「伊豆の踊子」のごとき文章を書けるわけではない。
だが、「リアル鬼ごっこ」や「バトル・ロワイアル」のように、文章の美しさどころか、文法にも難があるかもしれないのに、設定の秀逸さでベストセラーになっている本もある。

そして、どっちがより簡単にできるかといえば、後者。
厳密には、多くの人を引きつける題材を考えるのも難しいのだが、ちょっとの進歩でより多くの効果が得られるのが後者なのだ。


本書は、ブログのエントリや入試の小論文など、多くの文章を読む人に対してちょっとしたアピールをすることを目標に書かれている
あなたが高名な学者や有力企業の社長など、「この人が書いた文章ならじっくり読んでみよう」と思わせるだけのネームバリューを持っているなら、本書を読む意味はない

しかし、そうでないのなら――。
本書を読む価値は十分にある。本書を読んで、Blogという多くの人に開かれた場で修行すれば、成果はかならず出るだろう。

☆☆☆☆(☆四つ)

他のBlogの反応はこちら
(本書をポジティブに評価するエントリ)
http://arakisin.diary.to/archives/51683827.html
http://dokushop.blog134.fc2.com/blog-entry-96.html
http://plaza.rakuten.co.jp/sebook/diary/201103230000/
http://blog.pasonatech.co.jp/mitani/303/15846.html
http://blog.goo.ne.jp/nanapon_001/e/fba856b9be719aa55a47a83ada65fac4
http://smoothfoxxx.livedoor.biz/archives/51892924.html

本書のキーワードは「凡庸は恥」
私は、ちょっとでも恥ずかしく無いエントリを書けただろうか?
文章術系の本に関するエントリは、余計に気を使うだけにちょっと苦手だったりします。





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コメント 1

サンフランシスコ人

「バトル・ロワイアル」.....12/27 サンフランシスコのメキシコ街の映画館で上映....

http://www.roxie.com/ai1ec_event/nippon-nights-battle-royale/?instance_id=23940
by サンフランシスコ人 (2017-11-16 02:10) 

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