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昔の夢から覚めない老人たちへ。 [opinion]

産経新聞よりニュースを二つ

世界がなでしこを賞賛
サッカーの女子ワールドカップ(W杯)の日本代表「なでしこジャパン」の初優勝を各国の有力メディアは一斉に速報。果敢かつ粘り強いプレーで、頂点を制した快挙に惜しみない祝福や称賛を寄せ、東日本大震災からの復興途上にある日本にとって大きな意味を持つ勝利などと論評した。(後略)


石原都知事「勝たないと意味がない」東京五輪招致を宣言
 2020年の夏季五輪招致について、東京都の石原慎太郎知事は16日、都内で開かれた日本体育協会と日本オリンピック委員会(JOC)の創立100周年記念式典で、「招致の戦いに挑む限りは勝たないと意味がない」と述べ、立候補を宣言した。  東京都は、東日本大震災の被災地で一部競技の実施を検討するなど、復興を世界にアピールする「復興五輪」を開催理念とする。  2016年の夏季五輪招致では、リオデジャネイロ(ブラジル)に敗退。2度目の挑戦となる石原知事は式典で、「JOCと両輪となって、東京は汗をかいて施設造りに取り組む。JOCは戦いに勝ってこい。頑張れJOC」などと話した。  この日、都は立候補の意思を表明する文書をJOCに提出。都内で開かれたJOCの臨時理事会で、都が国内立候補都市に正式決定された。今後は、国際オリンピック委員会(IOC)に対しての手続きを行い、招致活動を本格的にスタートさせる。  20年夏季五輪招致にはローマとマドリードが立候補を表明しており、トルコのイスタンブールも立候補の構え。開催都市は13年にアルゼンチンで開かれるIOC総会で決まる。


なでしこジャパンの世界一のニュースと、相変わらずオリンピックにこだわる芸のない都知事。

普通に考えると、オリンピックの誘致なんて、当分の間日本には回ってこない。
当分というのは、石原都知事が生きている間というレベルではなく、30代半ばの私が生きている間におそらく来ないだろうというレベルだ。

オリンピックは開催したことのない国がアジアにはたくさんあるし、そのほとんどは新興国で、これからのマーケットとして非常に重要な国々だ。
日本が上り調子で、アジア唯一の先進国だった60年代~70年代に東京と札幌にオリンピックの誘致を成功させた。80年代後半をピークに日本の国力は頭を打ち、マーケットとしての価値は下がっていくが、夏季五輪に比べて人気の無い(人気が出てくるのが遅い)冬季五輪は90年代後半、長野に誘致することができた。
でも、日本の五輪はどう考えても打ち止めですよ。

21世紀になって中国で初めてオリンピックが開催されたが、アジアにはインドやインドネシアなど、オリンピックを開催したことがなく、しかも、人口・経済力の点からマーケットとして有望な大国が存在しており、IOCの幹部が経済的にモノを考えられる人なら、それらを回った後でないと日本にオリンピックがやってくることはないだろう。
(そして、そのころまでに日本が大国であるかどうかは不明だ。)

老人の指導者たちは、新興の大国が(ほとんど)ない北米や欧州とは根本的に事情が異なることを理解するべきなのだ。


でも、そんな日本でも誘致できそうな大会がある。
それが女子サッカーワールドカップだ。

日本は女性がスポーツを楽しめるぐらいには民主的だし、今時点ならマイナースポーツを支えるだけの経済力も残っている。治安もいいので女性の大会には向いているし、自国が敗退した場合でも会場を埋めることのできる応援好きな国民でもある。

時流に乗るばかりがいいことではないけど、女子の世界大会招致は日本の置かれた位置に合致する戦略なのではないだろうか?

もちろん、招致する大会はサッカーワールドカップに限らない。
女子単独のスポーツで興行的に成功しているのは、テニスとゴルフぐらいだろうから、それ以外の女子スポーツ大会を積極的に誘致していけばよい。
野球でもアメリカでワールドベースボールクラシックを開催するのだったら、女子のソフトボール?世界選手権を日本で開催すればいい。

そもそも、一般的な日本人気質は一気に知名度を上げるオリンピックや男子W杯の開催より、コツコツと知名度・好感度を上げていくマイナー大会の開催に向いているのではないだろうか?

政治やスポーツ団体の幹部には、昔の成功体験や思い出にすがって同じ失敗をを繰り返すのではなく、現在置かれた状況をよく見つめた上で新しい価値観を構築することを考えてほしいんだけど、ムリかな……。

石原東京都知事:78歳
菅総理大臣:64歳
竹田JOC会長:63歳
小倉日本サッカー協会会長:73歳

ムリだよね……。






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