高学歴が好まれる理由:サラリーマンの悩みのほとんどにはすでに学問的な「答え」が出ている [自己啓発]
サラリーマンの悩みのほとんどにはすでに学問的な「答え」が出ている (マイナビ新書)
- 作者: 西内 啓
- 出版社/メーカー: マイナビ
- 発売日: 2012/03/23
- メディア: 新書
サラリーマンの悩みに関係する学問を羅列した一冊。
自己啓発本の元ネタとして利用出来るだけの内容が詰まっている。
【目次】
第1章「なぜ、いくらがんばっても給料が上がらないのか?」
~あなた自身、あなたの会社、そして日本全体が潤うための経済成長理論
なぜ給料が上がらないのか?
なぜがんばりは報われないのか?
なぜあなたの会社は儲からないのか?
なぜ日本の景気は良くならないのか?
第2章「なぜ、お金が貯まらないのか?」
~行動経済学から学ぶあなたがお金を貯められない理由と簡単にお金を貯める方法
なぜ給料が上がってもお金が貯まらないのか?
なぜムダ遣いをしてしまうのか?
なぜカードの返済に苦しむことになるのか?
なぜ投資で失敗するのか?
どうすれば投資で成功するのか?
どうすればお金は貯まるのか?
なぜお金をいくら貯めても将来への不安が拭えないのか?
第3章「どうすれば楽して出世できるのか?」
~ポジティブ心理学から学ぶ自分を最大限活かす方法
なぜマジメにがんばっているのに出世しないのか?
どうすれば幸せに仕事ができるのか?
他人の成功体験が役に立たないのはなぜか?
どうすれば自分の才能が見つけられるのか?
どうすれば仕事でもっと才能を活かせるのか?
第4章「どうすれば職場の人間関係はうまくいくのか?」
~組織行動論による人間関係のマネジメント
なぜ職場でうまくやっていけないのか?
どうすれば相性の悪い人とうまく仕事ができるのか?
どうすれば部下は言うことを聞いてくれるのか?
どうすれば部下をうまく使いこなせるのか?
どうすれば目上の人たちとうまくやっていけるのか?
第5章「どうすれば仕事はうまく回るのか?」
~人類を月に連れていったプロジェクトマネジメントの力
なぜいくらがんばっても仕事の成果が出ないのか?
なぜ私たちはプロジェクトマネジメントに不慣れなのか?
なぜいつまで経っても仕事は終わらないのか?
なぜ締め切りを守れないのか?
どうすればうるさい上司や顧客に対処できるのか?
第6章「なぜ、いくら仕事をがんばっても家庭がうまくいかないのか?」
~ポジティブサイコロジーが教えてくれる幸せな家庭のレシピ
どうすれば家庭のトラブルを減らせるのか?
どうすれば妻とのケンカが減るのか?
どうすれば幸せな夫婦関係が築けるのか?
どうすれば仕事と家庭は両立できるのか?
なぜ子供が問題を起こすのか?
終章「それでも悩みのつきない日々をどう生きれば良いのか?」
お金があっても幸せになれない状態はどう解決すれば良いのか?
結局どうすれば幸せになれるのか?
未来に夢を見られないのはどうすれば良いのか?
本書で述べられている理論とその参考書自体はそれほど珍しかったり、難しかったりするものではない。Amazonで調べてもらえればわかるが、2000年代には書籍化されているものが多く、最新の研究結果というわけでもない。
だが、それら知識が「日々の仕事」に使えるという視点で見ている人は実は多くないのかもしれない。
ちなみに、本書で取り上げられている分野と参考文献は以下のとおり。
経済学:「ソウルフルな経済学―格闘する最新経済学が1冊でわかる」
行動経済学:「予想どおりに不合理 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 増補版」
ポジティブ心理学:「世界でひとつだけの幸せ―ポジティブ心理学が教えてくれる満ち足りた人生」
組織行動論:「【新版】組織行動のマネジメント―入門から実践へ」
プロジェクト・マネジメント:「世界一わかりやすいプロジェクト・マネジメント【第3版】」
第6章:「実践入門 ポジティブ・サイコロジー 「よい生き方」を科学的に考える方法」
全部を読んだことがある人は少ないかもしれないが、1~2冊なら読んだことがある人も多いだろう。
内容もさほど難しいわけでもない。
だが、ここで挙げられたような「学問」として研究されている内容はOJTで手探りで学ぶよりもはるかに効率よく問題を解決してくれる。前例踏襲や感と経験で問題に挑むよりは、はるかにまともな方法が書物の中には眠っているのだ。
にも関わらず、そうした書物を活用するのは少数派らしい(でなければ、本書のような本がわざわざ発売されることはないはず)。日本人の多くは非効率的な方法で仕事や家庭の悩みに対処しようとしている。
だからこそ、本書をとっかかりに仕事で役立つ学問を学ぶのは多くの人に差をつける有効な方法になるのだろう。仕事に行き詰まっている人はぜひ試してみて欲しい。
ちなみに、書物で学んで仕事の効率を挙げるのは少数派かも知れないが、当たり前に実行する層も昔から確実に存在している。だからこそ、日本の企業は偏差値の高い大学を卒業した頭のいい人を好んで採用してきたのだ。
そうした人に置いていかれないためにも、役に立つ本はどんどん消化して仕事に活用していくべきだ。
☆☆☆★(☆3つ半)
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