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ビジネスマンとしての死:空飛ぶタイヤ [小説]


空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)

空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)

  • 作者: 池井戸 潤
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/09/15
  • メディア: 文庫



空飛ぶタイヤ(下) (講談社文庫)

空飛ぶタイヤ(下) (講談社文庫)

  • 作者: 池井戸 潤
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/09/15
  • メディア: 文庫



Chikirinさんのエントリ
将来有望な若者の将来価値を毀損する、大きなワナ
(前略)
でも実際には「完全に世界から遅れてしまっているビジネス常識」を、白地から5年間、とことん仕込まれ、そのやり方に染められるてしまうことの害は、多くの人が想像するよりはるかに大きいとちきりんは思ってます。

特に、「素直で一生懸命学ぶ人」にいたっては、取り返しが付かないことになる可能性さえある。だっていまさら、そんな遅れたやり方を徹底的に学んでどーするよ?的なことになるわけで・・・


この、狂ったビジネス常識を教えこまれた人がどうなるか?というのがよく分かる小説。
本書に出てくるビジネスマンはほぼまともな人が居ない……。
本書の元ネタは言わずと知れた三菱自動車のリコール隠し。
実際の事故がどういう結末をたどったのかは詳しくないが、事実を元に作成した小説としては非常にいい出来だ。

本書が受けたのは、正義の中小企業が悪の大企業を叩き潰すという勧善懲悪のストーリーがわかりやすかったためであろうが、そのわかりやすさのために本書に出てくるビジネスマンはありえないほど出来の悪さ・非常識が強調されている。
それが故に、冒頭のChikirinさんが行っていた懸念がくっきりと出ている。

分量は多いのだが、小説としては一流の書き手が書いていて非常に読みやすい。
楽しみながら読んで、自分のビジネス人生に思いを馳せてみるのがいいだろう。

☆☆☆☆★(☆4つ半)

他のBlogの反応はこちら。
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