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この戦略じゃ練り込みが足りないから却下ですね。:磯野家のマイホーム戦略 [その他]


磯野家のマイホーム戦略

磯野家のマイホーム戦略

  • 作者: 榊淳司
  • 出版社/メーカー: WAVE出版
  • 発売日: 2012/06/30
  • メディア: 単行本



人口減少を理由に、不動産購入に警鐘を鳴らす一冊……。
なのだが、アタリマエのことしか書いていなくて、身になった感じがしない残念な内容。
筆者も不動産の専門家ならもう少し踏み込んで欲しかった。
【目次】
プロローグ ~サザエさん一家の「住宅」未来は明るい~

第一章 サザエ・マスオ編 若い夫婦はどこに住むべきか?

1 今のサザエさん世帯が買えるマンションは?
2.郊外型ファミリーマンションは「買ってはいけない」
3.買った場合の返済シミュレーションはしっかり!
4.「賃貸」にすれば「住む自由」が広がる
5.とりあえず「手ごろな中古」はいかがですか?
6.中古住宅で楽しく快適に暮らす方法
7. 賢い中古住宅の買い方
8. 新築住宅はなぜ高いのか?
9.中古住宅の方が資産保全には有利
 コラム なぜ日本人は「新築好き」なのか?
10.フグ田家が買ってもいい価格の目安は「年収の3倍」
11.マスオさん、大阪転勤で家が買えるか?
 コラム 「35年ローン」はかなり時代遅れ
12.フグ田家の結論は・・・・「購入を急がない。購入にこだわらない」
 コラム 日本はずっと「持家推進政策」を進めてきた

第二章 波平・フネ編 高齢者はどこに住み、相続はどうなる?
1.老夫婦になったらマンションに住み替えるべき
2.コンパクトマンション、その上手な選び方は?
3.「高齢者向け住宅」へ住み替える
4.磯野家がマンションに変わる!
 コラム コーポラティブ住宅とは?
5.もし、磯野家がもっと狭かったら
6.25年後、波平さんご逝去。相続はどうなる?
7. もし、あの家が賃貸だったら・・・・
 コラム 私見・高齢者は早めに都心へ移住すべし

第三章 カツオ・ワカメ編 彼らが大人になった時の住宅風景
1.20年後、住宅の価格や賃料はどうなっているのか?
2.カツオ君が30歳になった時、どこに住めるのか?
3.20年後、カツオ君がマンションを買うとしたら
4.留学帰りのワカメちゃんは、湘南の海辺で邸宅を借りる
5.ワカメちゃんが、九州男児と結婚した場合は
6.20年後、サザエさんのフグ田家はどこに住んでいるか?
7.タラオ君、銀座の外資系企業に就職する
8.タラオ君、作家をめざしてアルバイト生活。住むところは?
9.インフレがやってきたらどうなるのか?

第四章 誰も経験したことのない住宅余剰時代
1.20年後、日本は空家だらけ?
2.「都心回帰」は東京を衰退させない?
 コラム 人口減少には明るい側面もある
3.資産価値で住まいを選ぶのなら「都市の中心」
 コラム 資産性で見分ける鉄道路線 首都圏と近畿圏
 コラム 同じ山の手でも明暗を分けた港区Vs.文京区
4.「使用価値」という選択肢もある
5.今後、不動産価格が上昇する材料は皆無
6.日本の住宅産業の悪しき過剰供給体質
 コラム 不動産業者に最長10年の保証を課す瑕疵担保責任
 コラム 「不法行為」で訴えられた三井不動産
7.20年後、新築分譲マンションは今の10%まで激減する
8.人口減少時代、もっとも衰退する業種は「住宅産業」
 コラム 旧東ドイツの減築例に学ぶ
9.中古住宅市場の成熟は、カツオ世代を豊かにする
10.20年後に向かって今、どういう住まいの選択をすべきか
エピローグ


筆者の主張は、今後日本の人口は減少するので、①郊外の大規模マンションは価値を失う②都内の一等地も価値こそ保っているものの、地価が下がって容易に手に届くようになる。
と言うもの。

これって本当だろうか?
①については、既に現在でもその徴候が出ているし、人口減少が避けられない以上異論がある人は少ないだろう。間違いはないだろうけど、新たな発見のない平凡な意見だ。

逆に②は本当なの?と言いたくなる内容。
例えば、東京都が出している人口予測では、都区部人口は2035年でもピークアウトこそしているものの、2010年並みの人口は保っているし、2005年時点よりも人口は多い。
http://www.toukei.metro.tokyo.jp/kyosoku/ky12rf0000.pdf
そんな中で、港区のような都心の賃料が入社数年目のサラリーマンに手に届くぐらいまで本当に下がるのだろうか?

筆者の議論は人口減少が中心になっているし、それ自体は間違いないんだけど、どの地域の人口がどのように減っていくか?という議論がないので薄っぺらに見える。
せっかく、世田谷区桜新町という、ローカルな地点をターゲットにしたのだからもうちょっと掘り下げてもらわないと読んでる方に新たな発見は届けられないだろう。

読書習慣のない人は面白く読めるかもしれないけど、本をある程度読んでいる人が定価で買ったら残念な思いをすると思う。

☆★(☆一つ半)

他のBlogの反応はこちら。
http://blog.livedoor.jp/workstudy-news.kirokubo/archives/40316729.html
http://blog.kohaku-law.com/diary/808/%E3%80%8C%E7%A3%AF%E9%87%8E%E5%AE%B6%E3%81%AE%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0%E6%88%A6%E7%95%A5%E3%80%8D%E3%82%92%E8%AA%AD%E3%81%BF%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82.html






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