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数学的な入門書としては最高:はじめてのゲーム理論 [科学]


はじめてのゲーム理論 (ブルーバックス)

はじめてのゲーム理論 (ブルーバックス)

  • 作者: 川越 敏司
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2012/08/21
  • メディア: 新書



ゲーム理論の入門書としては、今までで一番わかりやすかった。
ゲーム理論として含まれる内容、それぞれの証明は本書で完全に理解できるだろう。
ゲーム理論を実際どのように使うのか?というのが余り明確になっていないのは中学・高校生向けをコンセプトにしてるブルーバックスとしてはやや手抜かりにも思えるが……。

【目次】
第1章 ナッシュ均衡とパレート効率性
第2章 混合戦略とナッシュ均衡
第3章 協調問題
第4章 知識と情報の問題
第5章 メカニズム・デザイン論
第6章 不可能性定理
第7章 量子ゲーム


ゲーム理論の入門書としては、非常に優れている。
特に、数学的に考えた時に、なぜこういう結論になるのか?というのが非常に納得できる内容になっている。

反面、この理論が社会でどのように役に立っているのか?と言う部分に対する言及はやや弱く、そのあたりはもっと強化してもらうと読者の幅も広がったのではないかと思う。

全般的には大人向けに書かれた、入門書よりも誠実でわかり易い内容に仕上がっている。
大人向けの入門書は8割ぐらい囚人のジレンマで使ってしまうような本が多いから……。

ゲーム理論の入門書を読む人には、ファーストチョイスとしてオススメできる一冊だ。

☆☆☆☆(☆四つ)

他のBlogの反応はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/wlj-Friday/20121108/1352356178






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