マーケティングを成功に導くために必要なもの:こころを動かすマーケティング―コカ・コーラのブランド価値はこうしてつくられる [自己啓発]
こころを動かすマーケティング―コカ・コーラのブランド価値はこうしてつくられる
- 作者: 魚谷 雅彦
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2009/08/07
- メディア: 単行本
元日本コカコーラの社長で、現資生堂の社長である筆者が書いたマーケティングの本。
って書くだけで読んでみたくなりますよね。
筆者のネームバリューだけで価値のある本の典型例ですが、本書は仕事術の本としてはかなりのクオリティで、ネームバリューだけに頼った内容になっていないのは素晴らしい。
【目次】
序章 予想もしなかった日本コカ・コーラへの入社
第1章 コカ・コーラのマーケティングシステム
第2章 原点は人に喜んでもらうこと
第3章 顧客は見えているか
第4章 現場に足を運んでいるか
第5章 飛び抜けた商品を提供できているか
第6章 最後までやり抜いているか
第7章 人の心を動かしているか
第8章 関係者を巻き込んでいるか
第9章 常識にチャレンジできるか
終章 マーケティングとは経営そのものである
本書はマーケティングがテーマなのだが、マーケティングのスキルについて述べた本ではない。
マーケティングをどのようにビジネスに活用するか?という点について、筆者のビジネス人生から導き出された知見が詰まっている一冊だ。
類書を上げるなら、「V字回復の経営」なんかが近い。
「V字回復の経営」は企業再生のプロが書いた企業再生の実話なのだが、スキルをどうやってビジネスにつなげていくのか?という取り組みに共通点が見られるのだ。
そして、本書を読んで分かることは、スキルをビジネスに繋げるということはエネルギーと高いビジョンが必要ということだ。
弁護士や会計士によくいるパターンで、「理論上はこうです」というだけの場合はスキルこそ求められるもののやることは非常に簡単だ。
自分が勉強して深い知識を身につければいい。たったそれだけのことだ。
だが、身につけた知識で人を動かし、ビジネスを成功に導くのは非常に難しい。
その難しさと、それが故の成功した時の感動を伝えてくれるのが本書のような内容だ。
マーケティングをやる人はもちろん、マーケティングとは直接関係がないと思っている専門職の人にも是非読んで欲しい内容。
専門知識を前提に、ビジネスにきちんと結びつけてきたからこそ、筆者は外様ながら資生堂の社長に抜擢されたのだろう。
☆☆☆☆★(☆4つ半)
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