マリメッコの基礎を作ったデザイン集:マイヤ・イソラ Maija Isola [その他]
サブタイトルは、「マリメッコを輝かせた、伝説のデザイナー」。
人気ファッションブランド「marimekko」の基礎を作ったとも言える一人のデザイナーの伝記。
といっても、文字の部分は非常に少なく、マリメッコのデザイン写真がふんだんに収納されている。デザイン画集に伝記パートがチョット付け加わったという方がイメージは正確だろう。
【目次】
1 デザイナーマイヤ・イソラの誕生
2 仕事と旅と人生
マイヤ・イソラのスケッチ
3 晩年のマイヤと引き継がれるデザイン
本書は画集なので、基本的には見てくださいとしか言えないのだが、私が興味を惹かれたのは以下の点。
①マイヤ・イソラは白黒でデザインを確認していた。
マリメッコのデザインは北欧のデザインとして多くの人がイメージするように、非常にカラフルなものが多い。だが、そのカラフルなデザインを作成していたデザイナーは白黒で最終確認を行うのだ。
白黒で確認することによって、そのデザインがより鮮明になるということらしいのだが、本当のプロの考えることは素人には理解しづらく、非常に印象に残っている。
②旅行が彼女の作品にインスピレーションを与えている。
海外旅行で見聞を広める。と言うのはよく聞く話だが、海外旅行で得た見聞を実感できない人は多いだろう。
だが、マイヤ・イソラの作品には多くの国に住んだことが確実に影響を与えている。ソ連の影響が強いフィンランドに生まれ、フランス・米国・アルジェリア等さまざまな国に居住し、そこでの影響を作品に非常に良い意味で反映させている。
この辺りの記述を実感できるのは本書が画集であることのメリットだ。
③娘も、その娘もマリメッコのデザイナーに。
これは遺伝なのか、環境の影響なのかよくわからない(おそらく、両方あるのだと思う)。私にとってはアパレルのデザイナーと言うと非常に特殊な職業のように感じられるのだが、そうした職業がごくごく当たり前の家庭環境も存在する。
その事自体は当然なのだが、それを忘れそうになることも多い。
だらだらと書いたが、本書の基本はあくまでも画集。
美術館に行ったつもりで写真を眺め続けるだけでも十分に楽しめる。
☆☆☆☆(☆四つ)
他のBlogの反応はこちら。
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