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事前に発見できないからこそ……。:心の病、初めが肝心 早期発見、早期治療の最新ガイド [健康]


心の病、初めが肝心 早期発見、早期治療の最新ガイド (朝日新書)

心の病、初めが肝心 早期発見、早期治療の最新ガイド (朝日新書)

  • 作者: 水野雅文
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2015/06/12
  • メディア: 新書



最新の精神科治療をわかりやすく新書にした内容。
タイトルにもあるように、早期発見・早期治療がポイントだ。


【目次】
はじめに

第1章 精神疾患も予防の時代へ
・誰でもかかる病気
・「いつもとちがうな」と思ったら
・自殺既遂者のほとんどが精神疾患
・受診をいやがる患者
・時統合失調症は隠すべき病気か
・精神科診療の進め方/ほか

第2章 早期に気づくための簡単マニュアル
1. この1週間で、寝つきが悪かったり、朝の目覚めが早すぎることがありますか
2. 食欲不振や過食がありますか。体重減少、体重増加はありますか
3. この2、3ヵ月で活動性の低下や、ものごとに対する興味の減退はありますか
4. 日常的に悩むことが多いですか
5. 読書やテレビを観るのに、集中できなかったり、忘れものをしやすいですか
6. 将来についてどのように思いますか。「人生は生きるに値しない」とか、「すべてを終わりにしたい」と思うことがありますか
7. ほかの人に比べて人前でどきどきしやすいですか

第3章 心の病を重くしないコツ
・急速に増えた『うつ病』
・患者さんはもっと発言を
・「医者選びも寿命のうち」
・躁うつ病とうつ病は別の病気
・躁うつ病を見分ける
・受診を促す方法/ほか

第4章 正しい治し方
・心の健康とストレス
・子ども引きこもりも、いい機会だととらえる
・ARMS(アームス)のうちに「蛇口」を締める
・休暇はリスクマネージメント
・心の健康には「揺らぎ」が必要
・専門職のチームで治す/ほか

第5章 「心に効く」生活習慣とは?
・ポジティブシンキング
・「楽しいとき」を心に刻んでおく
・小さな趣味の大きな価値
・運動は「万薬の長」
・心の栄養――「地中海式ダイエット」
・家族関係をつくり治す

おわりに
プライムスクリーン
<参考文献>


本書では、早期発見・早期治療がくどいほど強調されている。
その理由は、治療開始が遅れると長期化する率が高くなるし、そもそも治らなくなってしまう確率も跳ね上がるからだ。

ところが、肉体的な病気とは違ってうつ病・統合失調症と言った精神の問題においては、早期発見は非常に難易度が高くなってしまう

まず、患者側が体の不調を感じたら内科を選択肢の第一に持ってしまうし、精神科はまだまだ受信のハードルが高い
加えて、医者の側もなんちゃって心療内科も多く、専門的な知識を持たないがゆえにきちんとした診断を下せないという問題もある。
さらに、精神病はガンなどと違って、健康診断で事前に発見することは不可能だ。

そのように、非常に難しい早期発見・早期治療を成すためにはどうすればよいか?
正しい医者の見つけ方、ちょっとした異変から気がつく方法など、早期発見を可能にするための様々なポイントが本書では書かれている
正直なところ、本書を読めばすぐにうつ病に気がつけるかというとそれは難しい。おそらく、うつ病に気がつく可能性が高まるというのが正しいだろう。

それでも、現在では三大疾病に並んで要注意の病気であるうつ病の正しい知識を身につける第一歩として本書は非常に有用だろう。

☆☆☆☆(☆4つ)






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