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誰にとっても中途半端:妻恋坂マンション: あなたのマンションは騙されていないか? [小説]


妻恋坂マンション: あなたのマンションは騙されていないか? (徳間文庫)

妻恋坂マンション: あなたのマンションは騙されていないか? (徳間文庫)

  • 作者: 鬼島 紘一
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2016/02/05
  • メディア: 文庫



マンションの悪い面を際だたせると、こんなふうになるという小説。
マンションの欠陥を強調したほうが売れるのはわかるけど、現実的ではないな・・・
と感じずに入られない小説。

本書のあらすじは、管理会社と一部の理事が結託して管理委託費(工事費)を水増しして着服していたのを、主人公が暴くというもの。

管理費の横領はたまにニュースになるので、全く無いわけじゃないんだけど、理事と管理会社が結託して横領するパターンは珍しい
(多いのは管理会社の不良社員による横領とか、理事による横領)
そして、本書のようなムダに手が込んでいる上に証拠が残りやすい原始的な手口は今時なかなかお目にかかれないパターンだ。
筆者は談合モノの建築業界を舞台にした小説の著作もあるのだが、本書で見られるパターンは管理組合よりも土建屋の談合で多いパターンのような印象を受ける。

このように、本書はリアリティがイマイチなのでミステリとしても楽しめないし、珍しいパターンなので管理組合の指南本として使うことも出来ない。
イマイチターゲット層が絞り込めていないように見える本書。
東京ではマンションのほうが一戸建てより人気が出てきており、住人も増えているのだから、もう少し管理組合向けの内容に絞っても良かったのではないだろうか。

☆☆(☆2つ)

他のBlogの反応はこちら
http://blog.livedoor.jp/kazutoyo11/archives/52119065.html#trackbacks
http://ameblo.jp/haruboo0/entry-12127502921.html

管理組合の理事さんとか、管理人さんのブログがヒットする。
ミステリというよりも、その業界の人のほうが関心が高そう。
だけど、現役の人から見てもリアリティ不足のようで……。
もう少し、ターゲットを絞ったうえで、細部を練り込んだほうが良さそうです。






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