頭脳のピークは40代半ば??:イメージと読みの将棋観2 [将棋]
前作のエントリはこちら
http://book-sk.blog.so-net.ne.jp/2009-03-22-1
将棋のトップ棋士6人が江戸時代の棋譜を含む、過去の名場面についてそれぞれの意見を闘わせる将棋雑誌の名物企画。
本書を通じて、過去の棋士の凄さも分かるし、現在のトップ棋士の考えも正解にたどり着く道筋に違いがあることから個性が感じられて非常に味わい深い。
将棋好きなら(私のように棋力が低くても)十分に楽しめる一冊。
と、ここまでが、本書の一般的な紹介。
私が本書で興味を一番持ったのは「幕間テーマ」と題された以下の質問に対する回答。
・10年前の自分と勝負をしたらどっちが勝つか?
・10年後の自分と勝負をしたらどっちが勝つか?
脳力で勝負する人間が、自分の頭脳のピークを何時に置いているかが分かる、非常に興味深い回答だ。
必死って難しい:寄せの手筋200 [将棋]
私が本書を手に取った理由は2つ。
一つは天下一将棋会をプレイしてみて、短い時間の将棋で終盤の重要性を再認識したこと。
そして、もう一つはこのエントリで書評を書いた「その科学が成功を決める」に次のようなことが書いてあったからだ。
現代将棋から考える社会:シリコンバレーから将棋を観る -羽生善治と現代 [将棋]
将棋がわかる人にとっては間違いなくスゴ本:イメージと読みの将棋観 [将棋]
「ヒカルの碁」で、歴代最強の囲碁棋士を挙げさせると多くの人が、江戸時代の棋士本因坊秀策を挙げるという台詞があった。
将棋ファンからすると結構違和感のある発言で、将棋で歴代最強の棋士を挙げると、羽生名人と大山十五世名人がTop2だろうし、升田、中原、谷川、森内、佐藤と言った戦後の棋士を合計すると、8割以上占めてもおかしくない。
じゃあ、江戸時代の将棋指しはどの程度の実力を持っていたのだろうか?
そうした疑問に答えてくれるのが本書である。
涙ぐましい努力の跡:碁打ち・将棋指しの江戸―「大橋家文書」が明かす新事実 [将棋]
碁打ち・将棋指しの江戸―「大橋家文書」が明かす新事実 (平凡社選書)
- 作者: 増川 宏一
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 1998/07
- メディア: 単行本
今の日本で囲碁・将棋が伝統芸能の面を持つことに意義を持つ人はさほどいないだろう。
しかし、囲碁・将棋の伝統が始まった頃はどういう扱いだったのだろう?
そもそも、囲碁と将棋では全然ゲーム性が異なるのに、何故並べて扱われているのだろう?
そういった疑問に答える一助となる、江戸時代の将棋・囲碁のプロについて書かれたのが本書である。
プロ将棋棋士のアカウンタビリティ:最新戦法の話 [将棋]
有名作家のヘボ将棋:棋翁戦てんまつ記 [将棋]
競技観戦の手引き:頭脳勝負 [将棋]
竜王(将棋界序列一位のタイトル保持者)渡辺明が将棋という競技を観戦するための手引きとして出版した新書。
居飛車対振り飛車
http://book-sk.blog.so-net.ne.jp/2008-02-19
とは異なり、将棋の技術書ではなくて、将棋という競技を観戦するための手引きである。
24再デビュー組みにはオススメ:渡辺明の居飛車対振り飛車1 [将棋]
渡辺明の居飛車対振り飛車 1 中飛車・三間飛車・向かい飛車編 (1) (NHK将棋シリーズ)
- 作者: 渡辺 明
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2008/02
- メディア: 単行本
評判の高かったNHK講座の書籍化。第一巻が中飛車・三間飛車・向飛車で、第二巻が四間飛車となっている。この分類は得意戦法とする人の分布を考えると妥当だと思う。
私みたいに三間・中飛車党の人は第一巻を、四間飛車党は第二巻を、オールラウンド振飛車党と居飛車党は両方を読むと良いと思う。
私みたいに三間・中飛車党の人は第一巻を、四間飛車党は第二巻を、オールラウンド振飛車党と居飛車党は両方を読むと良いと思う。