ポリティカル・コレクトネスの落日:言ってはいけない 残酷すぎる真実 [社会]
橘玲の一昔前の代表作は「お金と人生」をテーマにした作品。集大成は「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ」か「臆病者のための億万長者入門 (文春新書)」。
そこから路線変更を初めて、最近の筆者のテーマは遺伝進化論。
本書はその集大成とも言うべきエッセンスを、一番わかりやすく書いている。
本書は誤読されやすい内容でもあるのだが、非常に考えさせられる良い内容である。
カネが回っていないのがすべての原因:地方創生大全 [社会]
地方再生のプロが、現在の間違えた地方創生に対してダメ出しをする一冊。
東洋経済の連載がベースになっている。
本書の主張は非常に単純で、「地方が衰退する理由はまともにカネを稼ぐ場所がないから」と当たり前のことを言っているに過ぎない。
ところが、本書で"ダメな例"として書かれている内容は非常に興味深く、上記の当たり前のことが全く地方では理解されていないことが非常によくわかる。
本来、過疎も少子化も原因は地方ではまともな仕事がないということに尽きるのだが、そこには目をつぶって無駄な税金が垂れ流されている様子が非常によくわかる。
地方は消費地である。:地方都市を考える 「消費社会」の先端から [社会]
結婚制度は一つのツールに過ぎない:37歳からの婚活 [社会]
世襲がなくなっていくのは戦後日本経済の勝利か。:世襲格差社会 - 機会は不平等なのか [社会]
素人の意見に価値はない:「学力」の経済学 [社会]
日本社会に埋め込まれた爆弾:きょうだいリスク 無職の弟、非婚の姉の将来は誰がみる? [社会]

きょうだいリスク 無職の弟、非婚の姉の将来は誰がみる? (朝日新書)
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2016/02/12
- メディア: Kindle版
収入・資産のない兄弟を親の死後、誰が面倒を見ますか?
昭和の時代は、兄弟も多かったから一人ぐらい生活に困っている人がいても兄弟分担で生活の面倒を見ることができた。
現役世代の人たちには、親戚に一人ぐらい働いていないおじさん・おばさんがいる人も珍しくないだろう。
だが、三人兄弟が珍しくなった現役世代の人たちにとって、生活能力のない兄弟がいることは死活問題だ。
親世代の資産があるうちはいいが、そのセーフティーネットが切れてしまったら……。
親の介護→兄弟の面倒の二重苦も珍しくない時代の切実な事例満載の一冊だ。