カネが回っていないのがすべての原因:地方創生大全 [社会]
地方再生のプロが、現在の間違えた地方創生に対してダメ出しをする一冊。
東洋経済の連載がベースになっている。
本書の主張は非常に単純で、「地方が衰退する理由はまともにカネを稼ぐ場所がないから」と当たり前のことを言っているに過ぎない。
ところが、本書で"ダメな例"として書かれている内容は非常に興味深く、上記の当たり前のことが全く地方では理解されていないことが非常によくわかる。
本来、過疎も少子化も原因は地方ではまともな仕事がないということに尽きるのだが、そこには目をつぶって無駄な税金が垂れ流されている様子が非常によくわかる。
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地方は消費地である。:地方都市を考える 「消費社会」の先端から [社会]
結婚制度は一つのツールに過ぎない:37歳からの婚活 [社会]
多数決は過去の遺物か:「決め方」の経済学―――「みんなの意見のまとめ方」を科学する [数学]
「決め方」の経済学―――「みんなの意見のまとめ方」を科学する
- 作者: 坂井 豊貴
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/07/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
母集団の意見をより忠実に反映する決め方は何か?
というテーマについて論じた一冊。
小学校のころから当たり前のように使われている多数決は数学的には母集団の意見を正確に反映できない。
多数決を使うことにどんな問題があって、より正確な母集団の意見の反映に向いた決め方は何か?
これらについて書かれた非常に面白い一冊だ。