日本で生きることの息苦しさ:ロマンス [小説]
昭和初期を舞台にしたミステリ。
この自体を舞台にした著作が多い筆者らしく、時代とミステリの必然性がうまく融合している。
本書は二人の華族を中心に物語が進む。
昭和初期という、現代とは比べ物にならない格差社会と、戦争に向かって行く時代の閉塞感。
そうした舞台設定が故に、本書の主人公のキャラクターが立ってきている。
日本の嫌な面がよく描かれているので、そうした記述が苦手な人には向かないのかも。
ミステリとしては別に驚くこともない(謎もおそらく途中で分かる人が多い)出来なのだが、舞台とキャラクターがうまく融合して読める出来に仕上がっている。
誰にでもお薦めできる傑作という出来ではないだろうが、読んでいて引きこまれたのも事実。
筆者の描く世界観が好きな人なら間違い無く満足できるだろう。
☆☆☆(☆3つ)
http://amkm1971.blog51.fc2.com/blog-entry-436.html
http://yogurtcaramel.blog94.fc2.com/blog-entry-665.html
http://blog.livedoor.jp/touch3442/archives/52920196.html
http://blog.goo.ne.jp/apheta1969/e/29187d52e98da767fd1d21fee18675ee
http://blogs.yahoo.co.jp/kikyosyobo/61827682.html
http://lisalisa.jugem.jp/?eid=990
http://blogs.yahoo.co.jp/band630jp/62241846.html
概ね高評価。
筆者の代表作「ジョーカー・ゲーム」程ではないものの、十分に楽しめます。
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