企業側の労務管理:優良企業の人事・労務管理 [社会]
労務管理を企業側から眺めた一冊。
「社長は労働法をこう使え!」は”ブラック企業のススメ”ともとられかねない性悪説バリバリの内容だったが、それとは異なり本書は常識的な労働環境で問題になりそうな箇所を解説している。
【目次】
第1章 入社時のトラブルを避ける方法
第2章 信頼関係構築のための「日常的労務管理のルール」
第3章 安心して働ける仕組みを作る
第4章 自社に適した労働時間管理で、生産性を向上させる
第5章 育児・出産関係、介護休業などを理解する
第6章 従業員の退職と解雇
第7章 給与で伝える会社からのメッセージ
第8章 法定帳簿などの整備不良に注意する
第9章 安全衛生・その他の注意点
第10章 CSR的労務管理が、さらに会社を発展させる
本書は社会保険労務士が自らの経験に基づいて、問題になりそうな箇所を解説する形式。
入社時のトラブルや通常の労務管理、労働時間の決め方などなど。そして、最近の事情を鑑みて産休・育休・介護休職などを手厚く取り扱っている。
典型的な解説書なので、総花的な内容となっているのは否めないが、労務管理を通じて良い会社を作っていくという労務担当者の心意気が本書からは伝わってくる。
やや理想論に傾いて入るのだが、それだけに素直に読むことが出来る。
新しく労務の担当になった人や、起業しようとする社長などが労務の概要をつかむのには向いた一冊だ。
☆☆☆(☆3つ)
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