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対象は高齢者・初心者:家計崩壊 [投資・マネー]

家計崩壊──「見えないインフレ」時代を生きる知恵 (講談社+α新書)

家計崩壊──「見えないインフレ」時代を生きる知恵 (講談社+α新書)

  • 作者: 深野 康彦
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/11/21
  • メディア: 単行本
この本の基本思想を一言で言うと、これから金利上昇局面を迎えるに当たっての対策。
現在40歳以下の人は金利の上昇局面をほとんど知らないため、今までの預貯金による運用に変えてさまざまな運用を実施するべき。というのが著者が一番力説している箇所である。
 
2007年11月の発売でありながら、2008年初頭からのサブプライム問題の深刻化によって、利上げ局面は遠のいたことは予測されていない。
この本が大評判になっていないため、予測に属することが的中していないのは仕方ないにしても、序盤でグローバル・ソブリン・オープン(通称グロソブ)が肯定的に語られていたため、非常に脱力した。他の本をその場で持っていたら、読むのをやめていたと思う。
 
基本的にこの本は、特定の商品を薦めるものではないため、グロソブについても特に推薦されているわけではないのだが、預貯金と運用の差が付く例としてグロソブを挙げるセンスはいかがかと思う。この時点でマネー本初心者以外は対象にしていないと思われても仕方が無い。
 
内容は特に目新しいことが無い代わりに難しい箇所も無く、初心者には読みやすい内容と思われる。預貯金に変わる運用の紹介と、住宅購入の損得(はっきり言うと、住宅の購入はお勧めできないこと)について書かれている。
住宅の話があることを見ると30代~40代がターゲットとも思えるが、内容が資産運用による資産の増加ではなく、インフレに対する資産の防衛の視点で書かれているため、高齢者に向いた内容となっている。この点からも、本書のターゲットがぼやけた感じになっており、この本に対する評価を下げてしまった。
 
それでも、本書が言うように60まで生きた人は、平均余命から80まで生きる可能性は高いので60からでも20年は運用可能。人生も後半に差し掛かったマネー本初心者は一読してみると良いであろう。
若い人にはお金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書) の方がはるかにお勧めである。
 
☆☆★(☆二つ半)

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