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面白いけど、無難すぎる:スナーク狩り [小説]


スナーク狩り (光文社文庫)

スナーク狩り (光文社文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 1997/06
  • メディア: 文庫



1992年初版の宮部みゆきの初期作品。
知名度はそこまでではないかもしれないが、作品としてはうまくまとまっている。
まとまりすぎていて、若干コメントしにくいところがあるが……。

タグはミステリでつけているが、ミステリと言うほど謎ではない。
ストーリー自体は先が読みやすいが、十分楽しめる。

本書のメインテーマは家族のあり方。親離れできない母娘、元妻を殺した犯人を私的に殺そうとする中年男、振られた男に復讐することを狙う女に、自分の野望のために女を捨てる男、事件に巻き込まれたことで運命が変わってしまう男と様々な登場人物が登場する。
それで居て、一人一人がしっかりと描かれており、おざなりな感じはしない。そこが宮部みゆきの実力なのであろう。

作品自体は非常に面白く、先をむさぼるようにして読むことが出来る。
各所に出てくる競技用散弾銃の描写も新鮮だ。
ただ、まとまりすぎてパワーに欠けるところは否めない。宮部みゆきの初期作品にはパワーあふれる作品も多いが、本書はうまさのほうが前面に出ている作品だと感じられた。

作品自体は今でもそこそこ読めるので、若干マイナーかもしれないが、試してみるのも悪くないだろう。

☆☆☆(☆三つ)




他のブログの反応はこちら等。
面白いとする意見も、地味と言う意見もいろいろあります。
でも、さすが宮部みゆきだけあって、エントリの数自体は凄く多い。
http://plaza.rakuten.co.jp/fcshiba/diary/200806010001/
http://kanade08.exblog.jp/7850297/
http://wanderer.cocolog-nifty.com/book/2008/04/post_fef1.html
http://danslecamp.blog122.fc2.com/blog-entry-153.html
http://d.hatena.ne.jp/jagdpanzer6/20080507/1210179077


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コメント 4

sakura-kanade

先日、お越しいただきまして、ありがとうございました。
そうなんですよ。この本は初期のよさが出ていますよね。
今の宮部さんの作品を読みなれていると、逆に新鮮かも!
今日も、新しい宮部作品をのせたので、どうぞ遊びに
いらしてくださいませ!
by sakura-kanade (2008-07-18 08:42) 

book-sk

>sakura-kanadeさん
コメントありがとうございます。
宮部みゆきは初期作品が狙い目ですよ。
図書館ユーザーだと特にそう感じますねぇ。
by book-sk (2008-07-18 22:35) 

ひじり

トラックバックありがとうございました。

他のブログの感想を紹介するというのはいいアイデアですね。
ミステリがお好きなら本の好みが私と近いかもしれません。
また遊びに来ますね。

(ところで。
反応が鈍くてすみませんでした。
トラックバックは滅多にないので、
まめにチェックしていなかったのです…。)
by ひじり (2008-08-01 22:49) 

book-sk

>ひじりさん
コメントありがとうございます。
他のブログの反応はちょっと気になりますからね・・・

またきてください。
by book-sk (2008-08-03 00:18) 

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