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大きなストーリーの中の一幕:クビシメロマンチスト [小説]


クビシメロマンチスト―人間失格・零崎人識 (講談社文庫 に 32-2 西尾維新文庫)

クビシメロマンチスト―人間失格・零崎人識 (講談社文庫 に 32-2 西尾維新文庫)

  • 作者: 西尾 維新
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/06/13
  • メディア: 文庫



クビキリサイクルのエントリはこちら
http://book-sk.blog.so-net.ne.jp/2008-04-24

クビキリサイクルに続くシリーズ第二弾。
ライトノベル・ミステリとしては、出色の出来だと思う(ライトノベルは余り読まないので、もっとよいものがあればおしえてください)。
私の感想は以下に書くように、賛否入り混じっているのだが……。
私が本書の肝だと思ったのは、零崎人識というキャラクター。こいつと主人公の間に何らかの類似性を感じることが出来れば、筆者の狙い通りに本書を堪能することが出来るだろう。
逆に、零崎人識というキャラクターに違和感を覚えたり、消化不良を起こしたりすると、本書の楽しみは9割がた失われるといっても過言ではない。

そういう意味では次のような人にはオススメできない。
・作ったような派手なキャラクターが苦手な人(=リアル志向の人)
・うじうじ考えるのが苦手でスカッとしたものを求める人
・論理に厳密な人(そもそも論理に厳密な人はミステリ全般に向いてないけど)

逆に、こういうのもアリかな?とか、零崎人識をなんとなく見守りたい。という気分になれる人なら十分に楽しめる。本書はキャラクターを楽しむ小説で、ミステリの謎解きに挑むものではないのだから。

シリーズも第二弾になって、だんだんこのシリーズの型が明確になってきている。筆者は大きなストーリーを頭の中で描いているようで、本書を読んだ段階では全体像が見えないもやもやを味わうことになるが、これは、全体を読むための楽しみの種でもある。

次の作品もぜひとも挑戦してみたい一作である。

☆☆☆(☆三つ)




他のブログの反応はこちら等
結構賛否両論。西尾維新自体はOKでも本書はちょっとというエントリがあったのが印象的です。
http://blitzkrieg666.blog17.fc2.com/blog-entry-910.html
http://meteoric.blog78.fc2.com/blog-entry-1007.html
http://blog.goo.ne.jp/a-pale-moon01/e/54b9f2624829d70f13bb1ff106960280
http://d.hatena.ne.jp/genesis/20061018/p1
http://blogs.yahoo.co.jp/hippo1192/14080471.html
http://ameblo.jp/magic928/entry-10006709378.html
http://majomajo.cocolog-nifty.com/blog/2006/11/post_e9b6.html




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