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この問題を知らない初心者向け:学校裏サイト――進化するネットいじめ [小説]


学校裏サイト――進化するネットいじめ(晋遊舎ブラック新書 6)

学校裏サイト――進化するネットいじめ(晋遊舎ブラック新書 6)

  • 作者: 渋井 哲也
  • 出版社/メーカー: 晋遊舎
  • 発売日: 2008/04/05
  • メディア: 新書



「学校裏サイト」この言葉は聞いたことがあるが、実態は何も知らない人を対象としているのが本書である。
学校裏サイトではどんな内容のコミュニケーションがされているのか、PCでのインターネットとケータイでのインターネットはどう違うのか、子供にインターネットをやらせる是非は。こういった論点をぜんぜん知らない人の入門に向いている。

【目次】
序章 終わらない「いじめ自殺」の連鎖(ネットいじめの時代;浮かび上がる「学校裏サイト」 ほか)
第1章 学校裏サイトとは何か?(神戸市須磨区の事件とネットいじめ;実名的な関係による「ネットいじめ」 ほか)
第2章 ネットいじめへの対策(警察と学校裏サイト;ストップいじめアクションプラン ほか)
第3章 子どもたちはなぜネットに惹かれるのか?(寄せられる「誹謗中傷」の相談;メールの内容は「友人の情報」 ほか)  


ネットいじめとリアルいじめの関係は大きく分けて二つある。
ネットのコミュニケーションがうまく行っていないことから生じるタイプと、リアルのいじめのツールとしてネットが使われるタイプのものである。
マスコミの報道を見ても、前者は大きくクローズアップされていて、ネットならではのいじめというものが多いような印象を受けるが、実は旧来型のいじめのツールとして手紙などと同様にネットが使われるパターンも多い。
このことが初耳の人は本書を読んで目から鱗のことも多いであろう。

逆に、ケータイ電話のフィルタリングの問題性と必要性についての議論についても触れられているが、一通り触れているだけであり、blog、インターネットでこの問題についての議論を眺めている人には物足りない内容になっている。

本書を楽しめるかどうかは、ネット・ケータイにどの程度知識となじみがあるかどうかにかかっており、新聞は読むけどネットでは社会的な話題については余り見ないというタイプの人は本書のターゲットぴったりなので、是非目を通してもらいたい。
本書はどちらかというと、未成年のネット制限に賛成するような論調が多いと思われたが、この立ち位置も想定される読者に親和性があるものになっているのだろう。

☆☆(☆二つ)

他のblogの反応はこちら等。
余りしっかりと触れているエントリは少ないが、突っ込みが足りないという意見が多いのは同意できる。
ネットではなく、紙の本で出すのだからもう少し深く考察していても良かったのに。
http://takotakotakoyaki.blog52.fc2.com/blog-entry-782.html
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20080429
http://blog.goo.ne.jp/azev/e/a368b19d95d4ae006bfc2fc6c3cd402a






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