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単一主張の効能:たった1%の賃下げが99%を幸せにする [社会]


たった1%の賃下げが99%を幸せにする

たった1%の賃下げが99%を幸せにする

  • 作者: 城 繁幸
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2009/03/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



過剰な正社員への保護をやめれば、日本の経済・社会はうまくいく。
こんな非常識までにシンプルなアイデアをいろいろな方面から主張しているのが本書である。

【目次】
第1章 正社員と非正規の間にあるもの
第2章 生き残る21世紀型人材像
第3章 年功序列は日本社会も蝕む
第4章 雇用再生へのシナリオ


日本経済が停滞しているのはなぜ?
出生率が低下しているのはなぜ?
非正規雇用で働く人がひどい目に遭っているのはなぜ?
女性や高齢者の活用がすすまないのはなぜ?
――全ては、労働規制が強すぎて、正社員を解雇することが出来ないからです。

本書では大まじめに上記のような主張がされている。
もちろん筆者も正社員の過剰保護が全ての悪の元凶だとは思っていないだろう。
その上で、今の日本に存在する歪みの中で、一番害が大きいと思われる正社員の過剰保護について主張しているのだ。

万年野党が主張するように、複雑な問題を一気に解決できなければ何もしない方がましという考え方は間違っている
いろいろな原因から成る複雑な問題は、出来る箇所から手を付けて修正していく必要があるのだ。

そうであるならば、筆者のように一つの問題について徹底して主張することの意味も十分に存在する。
現在の日本における正社員保護は、働かずに高い給与を貰う社員が発生する一方で、起業を抑制し、レールから外れた人の再起を著しく困難にしてしまう。
マスコミに乗せられて新自由主義を叩き、共産主義的なばらまきを支持する前に、筆者の主張に声を傾けてみると、今の日本に存在する病巣の一部が明らかになる。

今回の衆議院選挙では筆者の主張に添うような政策を展開する政党は存在しない
それが故に、この問題は尾を引いてしまうことが明らかだ。
悲しいかな、今後もこの問題に対する知識が陳腐化することがないのは明らかなので、今のうちに正社員の過剰保護について、読んでみるのもオススメである。

☆☆☆★(☆三つ半)

他のBlogの反応はこちら等。
(ポジティブな評価のエントリ)
http://plaza.rakuten.co.jp/sansoukirara/diary/200907260000/
http://seityoudoku.blog85.fc2.com/blog-entry-23.html
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/51509393.html
http://d.hatena.ne.jp/kagamihoge/20090715/1247657751
http://blog.goo.ne.jp/dokuyoku/e/2fa6d872e777a30b67e1839b7c60f371
ネットのエントリを見ていると評価が高い。
肌感覚でも明らかな筆者の主張がマスコミや政党に受け入れられないのは何故なのだろうか?
馬鹿や利己的な人間が思ったよりも多いのかもしれない。





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