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笑いにあふれた闘病記:精神科に行こう!―心のカゼは軽ーく治そう [その他]


精神科に行こう!―心のカゼは軽ーく治そう (文春文庫PLUS)

精神科に行こう!―心のカゼは軽ーく治そう (文春文庫PLUS)

  • 作者: 大原 広軌
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2002/11
  • メディア: 文庫



パニック障害を煩った筆者の闘病記。
タイトルにもあるように、精神科・薬への偏見・逡巡をなくそうとするために、本当のことをひたすら明るく書いているのが特徴だ。

【目次】
1 突然の暴風域突入!!
  怒り狂う心臓
  まじめな人ほど苦しむ病 ほか
2 治療法バトルロイヤル
  ラッパ呑み『泥酔療法』
  お祓い療法でコーヒー断ち ほか
3 精神科スゲェぞ日記
  感情タレナガシとものすごい鬱
  精神科前夜の妄想 ほか
4 クスリを巡る人々
  『取り返しのつかない行動』とは?―クスリA to Z・1
  便秘あり母乳あり―クスリA to Z・2 ほか
5 高い空
  春先のローテンション
  自殺事件 ほか


本書を読むとパニック障害を煩った筆者の苦悩がよくわかる。
パニック障害から逃げるために大量の飲酒をしたり、医者による催眠療法、鍼灸等の治療にトライしているし、果ては飲尿療法や祈祷に至るまでいろいろなものにすがっている。

そして、それらを渡り歩いた筆者が出した結論は、
脳の異常を感じたら早めに精神科へ行く
だ。

精神科と言うととんでもない人の仲間入りだとか、強制的に隔離されてしまうとか、薬に頼ってしまい一生薬なしではいられなくなると言った偏見がある。
筆者はそうした偏見を打破し、手遅れになる前に病院に行って貰うようにするために、明るい文体で気楽に本書を書いている。おそらく、実際はひどくつらかったにもかかわらず。

文章自体は非常にコミカルで良くできているので、心当たりのない人でも気楽に楽しむことが出来る。
そして、万が一自分の体に異常が降りかかったときは本書を思い出して早めに精神科へ行くようにすると良いだろう。

1度読んでおいて損はない一冊である。

☆☆☆(☆三つ)


他のBlogの反応はこちら
(ポジティブな評価のエントリ)
http://diary.yukikaze.whitesnow.jp/?eid=648621

古い本なので、エントリは少なめ。
それでもちらほら見ているとやはり、精神科の患者さんや鬱を自覚している人が多い。
本書はそうした人たち以外に、精神科とはなんの関わりもない人にも読んで貰いたい。





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