小学校受験は親の受験:横森理香のお受験突撃!! [エッセイ他]
横森理香が娘に国立小学校受験をさせたときのエッセイ。
「お受験」に振り回される家族と、それを通じて娘の教育を考えるあり方が伝わってくる。
エッセイで、文字も大きく、気楽に楽しく簡単に読むことが出来る。
【目次】
第1章 とうとうお受験塾通いが始まった!
第2章 お受験塾で、我家の常識の無さを知る
第3章 日本の学校か、インターか
第4章 今年度募集要項発表
第5章 正念場の夏期講習
第6章 とうとう学校説明会
第7章 追い込み!
第8章 とうとう「お受験」本番!
筆者の娘はインタースクールに通う幼稚園児。
日本語よりも英語が得意な娘だが、筆者が国立小学校の環境に惚れ込んだことから、一躍国立小学校を目指してお受験の塾に通うことになる。
本書は、娘がお受験に取り組む半年間のエッセイである。
本書を読むと、お受験の大変さ、お受験の勉強と実生活のかけ離れ具合、お受験を戦い抜くために求められる親の負担がよくわかる。
そして、筆者と同じく「ここまでしてお受験をするべきか?」という問いについても考えさせられる。
筆者も最後に書いているように、「小学校受験は親の受験」なのだ。
幼稚園児に学校を選ぶ能力や意思は存在しないし、自分の未来を自分でデザインすることも出来ない。
高校受験・大学受験との最大の違いはそこに存在する。
筆者がお受験を通じて得たものは、子どもの教育・将来について親が真剣に考える、そういう意味のある時間だったのだろう。
このお受験の結果は、本書をこれから読む人のために秘密にしておくが、筆者が自分の生活を削ってお受験に挑んだことが良く伝わってくる一冊であった。
それにしても、金銭的にかなり余裕のある筆者ですら、結構大変なのだから、普通の勤め人だともっと負担は大きいのだろう。みんなよくやるよな……
☆☆☆(☆三つ)
他のBlogの反応を見ようとしたけど、あまり存在しないみたい。
内容自体は面白くて気軽に読むことが出来る。
お受験に興味がある人も、お受験に何故みんなが熱中するかわからない人も手に取ってみて損のない本だと思うが。
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