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女性の意見を聞いてみたい:少女七竈と七人の可愛そうな大人 [小説]


少女七竈と七人の可愛そうな大人 (角川文庫)

少女七竈と七人の可愛そうな大人 (角川文庫)

  • 作者: 桜庭 一樹
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2009/03/25
  • メディア: 文庫



分類に悩む小説。
母娘の相克なのか、少女の成長譚なのか、田舎の息苦しさを描く小説なのか、はたまた純文学なのか……。文体はライトノベルのそれに近いんだけど。
そして、男性には若干とらえどころがない。

本書のストーリー

主人公の母、地味な教師であった川村優奈はある日突然”辻斬りのように”男と関係を持つ衝動にとらわれる
そうした母から生まれた、主人公の川村七竈。非常に美しい少女であるが、旭川という田舎において、有名な母を持ったばかりに、狭い世界の圧力を感じながら、幼なじみの桂雪風だけを友人に生きることになる。
紆余曲折を経た高校三年の冬。少女七竈はどのような選択をするのであろうか。


と、あらすじを自分なりにまとめてみたけど、なかなかしっくりこない。
主人公の母川村優奈の行動の根本にあった理由につても触れたいし、川村家にもらわれてくる犬ビショップの能力と世界観も言及すれば非常に多くを語ることが出来る。
そのほかにも、川村家と桂家の関係は複雑で本書のキャラクターの多くに影響を与えているし、七竈・雪風の幼なじみにまとわりつく後輩・緒方みすずも興味深いキャラクターだ。

このように、いろいろなものがごった煮のように詰まっている小説が本書である。
ごった煮と言ってもばらばらに詰め込まれているわけではなく一体感はあるし、それでいて一つ一つのエピソードは印象深い。小説としての完成度は高いと思われる。

ただ一つ難を言うなら、本書は女性視点の女性の心情を描いた小説なので、最後のところで男性たる私には理解しきれない部分が残る。それだけは残念だ。

筆者の小説はあまり多く読んでいるわけではないが、他の小説同様読み応えは十分。
ファンにならオススメしても間違いないのだろう。
この小説から、筆者の作品に入るのがベストだとは思わないが。

☆☆☆(☆三つ)

他のBlogの反応はこちら
(ポジティブな評価のエントリ)
http://sv400s.exblog.jp/12461417
http://k-ing.jugem.jp/?eid=772
http://luoyeguigen.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/by-8521.html
http://blogs.yahoo.co.jp/coico515/60260986.html
http://ameblo.jp/hanadiary/entry-10048700487.html
http://ambasa.seesaa.net/article/131519458.html
かなり高評価。エントリを書いている人は女性の方が多いのかな?
もう一回読み返してみる価値が有るかも……。






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