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克己の重要性:伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術 [投資・マネー]


伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術

伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術

  • 作者: カーティス・フェイス
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2007/10/17
  • メディア: 単行本



伝説の商品先物トレーダー集団”タートル”でトップクラスの成績を収めた筆者が、商品先物トレードでかつことが出来た秘訣を描いた本書。
細かな技術や手法はほとんど無く、トレーダー集団の実情や、誰にでも理解できるがほとんど実行することの出来ない秘訣をわかりやすく描いているので、この種の本としては比較的読みやすい。

【目次】
第1章 リスク中毒
第2章 タートルの心をなだめる
第3章 いちばんきついのは、最初の200万ドルだ
第4章 タートルのように考える
第5章 エッジのある取引をする
第6章 エッジから転落する
第7章 リスクを測る
第8章 リスクと資金管理
第9章 タートル流積み木
第10章 タートル流トレーディング:一歩ずつ
第11章 バックテストのうそ
第12章 地に足をつけて
第13章 隙のないシステム
第14章 心の悪魔を手なずけろ
ボーナス章 人生の目標は何か
ボーナス章 タートル流トレーディング規則原本


本書は伝説のトレーダー集団の秘訣を著した本だが、その秘密はトレードの手法にあるわけではない。
彼らが用いていた手法は、伝統的なトレンドフォロー戦略なのだ。
戦略は非常に単純なので、本書にはややこしい数式は出てこない。
もちろんオカルトじみたサインについても触れていない。

筆者が言うには、きちんとした理論に基づく手法を用いれば、どんな手法を用いても、トレードで儲けることが出来る。
但し、自分が使うと決めた手法に完全に従うことが出来れば――
そう、自分の資金を用いた取引において、ルールに基づいた取引をまっとうすることは非常に困難なのだ。
筆者が本書で挙げている心理の歪みによる不合理な投資行動の例としては、
・損失回避――利益を得るより損失を避けることを優先
・埋没費用効果――将来の支出より、既に支払った支出を重視(サンクコスト)
・処理効果――利益はすぐに確定し、損失はなるべく先延ばしにしようとする
・結果偏向――決断の善し悪しを判断するに当たって、決断をもたらした結果から判定する傾向
・直近偏向――過去のデータや経験より、最近のデータや経験に重きを置く傾向
・係留(アンカリング)――簡単に手に入る情報に頼りすぎる傾向
・バンドワゴン効果――有る物事を、大勢が受け入れているという理由だけで受け入れる
・少数の法則――少なすぎる事例から誤った結論を導く
と言ったものがある。心理の歪みは例を取っただけでもこんなにあるのだ。

そうした歪みを乗り越えて、理論とデータに支えられた手法を信じ続けることが出来れば、市場で財をなすことが出来る。ルールを守る強い意志こそが成功の鍵なのだ。

本書は市場で成功するための真理について書いているが、所々では伝説のトレーダー集団がどんな風に業務を行っていたかという風景描写も交えて書かれており、単なる指南本ではなく読み物としても楽しめる。

商品・通貨(FX)・株式の取引をする人は、手に取ってみると有益のみならず楽しむことが出来るだろう。

☆☆☆★(☆三つ半)

本書はこんな人にオススメ
・投資専業で生きていきたいという願望を持っている人
・投資で負け続けて、様々の手法を研究している人
・独自の効果的な投資手法を編み出して喜んでいる人
・投資を始めようとしている全ての人
特に、投資で負けている人には是非是非読んでほしい


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私は仕事が忙しくなって、株式投資はバイ&ホールドしか出来なくなっている。そのため、本署に着けた☆が少ないのだ。そんな私も、株式を頻繁に売り買いをしていたときに本書を読んでいればと、ちょっと後悔してしまった。
相場を張る人なら、本書は読めばきっとと元が取れるはず。





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