憲法違反は認められない:ここがおかしい、外国人参政権 [法律]
外国人参政権に反対する一冊。
元裁判官の筆者が、憲法論から外国人参政権の問題に反対している。
【目次】
第1章 緊急事態だ!
第2章 議論対立の構図
第3章 政治的動向
第4章 最高裁判決が間違いの始まり
第5章 憲法違反は明らかだ
第6章 暴挙への対抗策
最高裁判所の判決の中に「在日外国人に地方参政権を与えることは法律上禁止されていない」という意味の文言があったことから、外国人参政権の問題がクローズアップされてきている。
最近は政権基盤が脆弱になってきていて、それどころではないのだろうが、本質的には状況に変化がない。
筆者は、外国人参政権に反対する立場から、この状況に危機を感じて本書を書いている。
詳細な理屈は本書を読んでもらうとして、大まかに言うと、最高裁判所が憲法判断をしなくても判決に影響がないにもかかわらず、憲法判断を実施したのは越権行為であり、その行為自体が憲法に反するので無効である。と言う考え方を筆者は取っている。
この考え方自体は、それなりに筋が通っているし、最近の裁判所の暴走で国益が買いされている状況を考えると、支持したくなる内容を多分に含んでいる。
利息制限法の最高裁判断など、裁判所の横暴に腹を立てている人なら、共感を得ることの出来る一冊。
ただ、惜しむらくは、筆者の文章はあまりうまくない。
語りかける口調が、逆にインチキ臭さを感じさせてしまう。
裁判官ならではの堅苦しい調子で書いた方がましだったのではないだろうか……。
☆☆☆★(☆三つ半)
他のBlogの反応はこちら
(本書をポジティブに評価するエントリ)
http://late-in-the-evening.blog.so-net.ne.jp/2010-08-29
http://d.hatena.ne.jp/s_k_literacy/20100822/1282489216
http://shoji1217.blog52.fc2.com/blog-entry-179.html
http://blue.ap.teacup.com/applet/motokuni/2725/trackback
どちらかというと、もともと外国人参政権反対の人のエントリが多そう。
筆者としては、参政権賛成の人に読んで理論上の疑問を持って欲しかったような気もしているのだが。
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