思い込みの恐ろしさ:ラットマン [小説]
ラットマン。
本書のこのタイトルは、だまし絵の一種から来ている。
人間は思い込んだら違う見方をすることが出来ない――
そのことが嫌と言うほど身にしみる小説である。
本書の面白さは、
・主人公が思い込みの恐ろしさによって犯罪を犯す過程を読みながら、
・読者が思い込みによって、犯人・犯行手段を最後まで自覚できない
と言う、2重の意味で思い込みの凄さ、恐ろしさを体感できるところにある。
読み終わった後から考えると、なーんだ、となるような犯人・犯行手段。
それでも読んでいるときには思いもよらない。
筆者の描写は素晴らしく、単なる謎解きゲームではない。
エンタテイメントとしても素晴らしく、パズル的に楽しむ人でも楽しめる。
簡単に読むことの出来る本なのだが、お値打ちの一冊だ。
☆☆☆☆(☆四つ)
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概ね評判は良好。
ミステリ好きも、筆者の直木賞受賞を知った初めての人も満足できる良作。
コンバンワ。
トラックバックありがとうゴザイマス。
俺はイマイチトラバよく分かってないので、コメントにて失礼します。
また、遊びに来ます!
by makonako (2011-02-02 23:36)