秀逸な続編:エデン [小説]
こちらのエントリで触れた「サクリファイス」の続編。
主人公が日本のプロチームから、本場欧州のプロチームへ移籍したあとの話。
前作のファンなら、今回も満足まちがいなしという出来に仕上がっている。
こっちから読み始めてしまった場合に満足が行くかどうかはともかくとして、続編としてみた場合は満点の出来。
前作で自転車競技の予備知識を持っている分だけスムーズに入り込めるし、専門知識を前提とすること以外では出来も前作以上。
続編とはこうあるべきだという見本のような作品に仕上がっている。
私が本書を特に気に入ったのは、前作に比べてミステリ色が薄いところ。
本シリーズの魅力は、ロードレースというスポーツの魅力プラス、競技に賭ける登場人物の思いが織り成す魅力。
前作で重要な部分を占めていた、ミステリ作品としての謎は邪魔でしかなかった。
それが今回は殆ど無くなっている。それだけでプラスの評価ができる。
そして、人間的魅力・競技の魅力は前作並。
これで面白くならないはずはない。
前作を読んだ人なら、必ずセットで読んで欲しい一冊である。
☆☆☆☆★(☆四つ半)
他のBlogの反応はこちら。
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皆さん高評価。
当然だと思う。
私も、本書でロードレースの世界に触れられて、自転車競技にもこんな世界があったのかと純粋に感動しました。日本人の常で、自転車競技というと、「ギャンブルレーサー 」のような、競輪競技しか思い浮かばない人だったもので……。
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