医学と法学と庶民感情:マドンナ・ヴェルデ [小説]
このエントリで触れた、「ジーン・ワルツ」のシリーズ。
ジーン・ワルツ同様、参加をテーマにした重い背景を持ちながら、読み味は良好。
本書のテーマは代理母出産。
代理母出産において、母親は誰になるのだろうか?というのがメインテーマだ。
医学的には卵子の提供者。これは当然。
しかし、民法典に親和性があるのは、子宮の提供者。医者の筆者は戸惑っているが、法学部出身者や司法・行政・立法に関わった人なら当然の感覚だ。
では、医学、法学の素養がない一般庶民はどう感じるのだろうか?
そのあたりのギャップを描いているのが本書の面白みだ。
もちろん、海堂尊の作品らしく、ただ硬いだけではなく、キャラクターは派手で、活き活きとしている。
そうしたキャラクターにも彩られて、エンタテイメント性も十分に確保されている。
大人が読んでも恥ずかしくなく、気軽に読める一冊。
長距離移動などには、おすすめ。
☆☆☆★(☆三つ半)
他のBlogの反応はこちら。
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シリーズを二つ続けて読むと、面白さ倍増。
私のように飛び飛びに読むのではなく、続けて読むことをおすすめします。
そして、HNKでドラマ化されているようです。
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