SSブログ

出だしがきつい:伯林蝋人形館 [小説]


伯林蝋人形館 (文春文庫)

伯林蝋人形館 (文春文庫)

  • 作者: 皆川 博子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2009/08/04
  • メディア: 文庫



第二次大戦前夜のドイツを舞台にした、連作短篇形式のミステリ。
ミステリとしては、十分なレベルなのだが、人を選びそうな作品。

本書が”人を選ぶ”理由としては、日本人に馴染みのない時代・国を舞台にしている上に、最初から全体像を見せる方式ではなく、徐々に謎が解き明かされていく方式を取っているためである。
そのため、序盤が非常に辛い。
人と人との関係も掴みにくいし、なかなか没頭できない。
早めに見切りをつけるタイプの読者なら、本書は途中で投げていることだろう。

中盤を過ぎると、だんだん全体像が見えてきて、謎がどこにあり、どう解き明かされていくのかがわかってくる。
そうなると本書は面白い。

私は初めて読む作家だが、直木賞受賞歴もある有名な作家の作品なので、どちらかというとファン向け(信じて最期まで読んでくれる人向け)なのだろう。

途中で投げ出さないタイプの人なら、読後は満足できる。
そんなタイプのミステリだと思う。

☆☆☆(☆3つ)

他のBlogの反応はこちら。
http://wa.tea-nifty.com/lie_luck/2011/05/post-1eb0.html
http://m-books.jugem.jp/?eid=1434
http://kaleido08.exblog.jp/12204285/
http://chakai.tea-nifty.com/gettou/2006/09/__2e49.html
http://blogs.yahoo.co.jp/terashoukichi/trackback/820875/37281781
http://blog.goo.ne.jp/gooavb20851/e/79a20b194940f2e71f7ee643f01c3546

やっぱり、筆者の固定ファンのような人が書いたエントリが多い。
とっつきやすさはないけど、味わいはある作品だと思います。





nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。