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心技体揃ったヒーロー:外科医 須磨久善 [その他]


外科医 須磨久善 (講談社文庫)

外科医 須磨久善 (講談社文庫)

  • 作者: 海堂 尊
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/07/15
  • メディア: 文庫



海堂尊の小説と思って手に取ったら……。実在の外科医の伝記だった。
ちょっと裏切られたような気分で読んでいたら……。
めちゃくちゃ面白い。

【目次】
第1部 心臓外科医須磨久善の旅
 未来への扉を開く―公開手術
 学会の熱風―米国留学
 回り道か抜け道か―外科研修と胃大網動脈バイパス手術
 ニュー・ライフラインの発見―AHA(米国心臓協会)
 外科医になろう―少年時代から医学生時代
 ローマへの道―ローマ・ジェメリ総合病院
 バチスタ手術―湘南鎌倉病院
 スマ手術への進化―バチスタ手術の完成形
 医療の宝石を手に入れる―葉山ハートセンター
 須磨久善はどこへ行くのか―心臓血管研究所へ
第2部 解題バラードを歌うように


胃大網動脈を用いた心臓のバイパス手術と、バチスタ手術。
新しい手術に挑み、黎明期の技術を育て、多くの人の命を救った一人の外科医の物語。
医師業界以外での知名度は低いであろうが、「私の履歴書」で出てくるような人に劣らず、素晴らしい人物であり、その人生を読んでいて楽しめる人物である。

私が須磨医師をすごいと思うのは、安定した地位を捨てて新しい環境に飛び込んでいける行動力。
私も社会人をしていて新しい会社に誘われることもあったが、思い切って飛び込んでいくことは出来なかった。
単なる仕事の実力だけではない、思いの強さが現れてくる生き方である。

2つ前のエントリでの「職業としての政治 職業としての学問」を取り上げたが、マックス・ヴェーバーが政治家に求めた”天命”と同じ種類の思いを、須磨医師は外科医という職業に求めたのだろう。

自分には到底この生き方はできない。
多くの人はそう感じるだろうが、だからこそ、多くの人に読んで欲しい。

☆☆☆☆(☆4つ)

他のBlogの反応はこちら。
http://yaplog.jp/ashy_ashy/archive/651
http://pikuneko55.blog.so-net.ne.jp/2011-09-19-1
http://d.hatena.ne.jp/pochi0812/20110830/p2
http://hon.hontopan.com/?eid=1405435
http://1book.biz/2009/12/29/post-1261.html
http://blogs.yahoo.co.jp/hirofu222/41885973.html
さすがに、知っている人は知っている有名な医師らしい。
知らない人でも、本書が楽しめることは間違いありません。







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