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中古住宅は価値を保ち続けることができるのか?:マイホームは、中古の戸建てを買いなさい [投資・マネー]


マイホームは、中古の戸建てを買いなさい!

マイホームは、中古の戸建てを買いなさい!

  • 作者: 高橋正典
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2011/07/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



本書がタイトルのように主張する理由は一つ。
国土交通省が新築中心主義を改め、中古住宅の価値を保つ政策に転換してきている
ということだ。
【目次】
そもそも家は買うべきか、借りるべきか
究極の選択!買うなら戸建てか?マンションか?
新築住宅がこれだけ売れる6つの理由
これだけある中古住宅のメリット
新築VS中古、結局どちらがお得なの?
失敗しない住宅選び 基本編
失敗しない住宅選び 実践編
失敗しない住宅選び 災害対策編
失敗しない住宅選び ローン編
中古住宅を買うときに注意したい売買契約8つのチェックポイント〔ほか〕


本書は、10年で半値、20年で価値ゼロとなっていた中古住宅が国土交通省の政策と相まって、これからは中古でも価値を保ち続けるであろう。という見通しを元に、中古住宅を薦めている。

他の本でも語られるように、新築住宅に過度のプレミアムが乗っかっているのは事実で、新築住宅は戸建て・マンショを問わず今の日本における最も割りに合わない買い物の一つだ。
その点は、新築住宅を買ってしまった人以外は異論のないところだろう。

では、中古住宅は今までの慣例を打ち破って価値を保ち続けることができるのか?
この点には、私は懐疑的だ。

理由としては、第一に、戸建住宅を建築するメーカーの技術力に疑問が残ること。現実に、築30年の物件に人が快適に住めない現実があるから、上物の価値は急速になくなっていくのだ。
そして、第二は日本における避けがたい運命である少子化。中古・新築を問わず、不動産の価値は急速に減価することは間違いない。
最後に、役人の政策で国民が動く時代は終わったということ。筆者は業界人で、役所の政策にも関わっているので官の力を過大評価しているが、現実には役人にできることは多くない。

こうした状況から、本書で言うように中古住宅の価値を保つというのは幻想だと判断せざるをえない

では、本書の中身は無駄なのか?と言うとそうではない所が難しい。
土地の値段が少子化により右肩下がりとなることが確実な状況。でも、子供などがいて現実に下がるまで待つことはできない。そんな人にとって初期投資を抑える中古購入は有力な作戦なのだ。
そして、中古を買う際の注意点・問題点などは本書で広く述べられており、一読の価値がある。

筆者の主張には賛成できないが、中身は有効という変わった類型の本だと思えた。

☆☆☆★(☆3つ半)

他のBlogの反応はこちら。
http://shinya9719.seesaa.net/article/230283676.html
http://ibushigin.seesaa.net/article/224087255.html

エントリは少なめ。
普通の人は家を買う前に本で調べたりせず、勢いで買っちゃう人が多いのかな?





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ちび助

はじめまして。
将来のために中古住宅に関するブログがないかと探していました。
内容がわかり易かったです。この本を参考にさせてもらいますね♪
by ちび助 (2012-07-04 00:33) 

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