キャラクターメインの小説:女神のタクト [小説]
ライトノベルと大人向けエンタテイメント作品の中間。
ストーリーよりもキャラクターで読ませることを狙った小説だ。
本書は、潰れかけのオーケストラを建てなおすことを目指して、一人の老人に導かれた濃いキャラクターが奮闘する物語。
ストーリー自体は感動を狙っていて、狙いの一定程度は成功しているのだが、平凡であることに変わりない。
その平凡なストーリーを読ませる出来にしているのは、彩り豊かなキャラクター。
ライトノベル顔負けの非現実的な人々なのだが、強烈にキャラは立っているので、ストーリーが少々平凡でも面白おかしく読むことができる様になっている。
正直言って人を選ぶタイプの小説。
ライトノベルが大丈夫な人なら問題ないが、小説に現実感を求めるタイプの人は途中で投げたくなるだろう。
表紙も砕けた感じなので、間違えて手にとってしまうことはないだろうが、自分のタイプを考えた上で読んでみるといいだろう。
☆☆★(☆2つ半)
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私が本書をライトノベルに分類しなかった理由は主人公を含めた登場人物の年齢。
クラシック音楽モノのライトノベルがあるのかどうかは知りませんが、そうした作品があったら、登場人物はきっと未成年中心になるのでしょう。
漫画になるとちょっと登場人物の年齢が上がって、「のだめカンタービレ」は20代の登場人物がメイン。
それに比べて本書は30代以上の登場人物が大半を占めるので、狙っているのは大人の読者なのでしょう。
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