明るい大江戸バトル:伏 贋作・里見八犬伝 [小説]
桜庭一樹が描く、大江戸ファンタジー。
江戸に潜む犬人間”伏”と彼らを狩る少女猟師との戦いを通じて、少女の成長を描く、筆者らしい作りの小説になっている。
桜庭一樹の小説といえば、少女の主人公。
小説を通じて主人公の少女が成長していく過程を見るのが、筆者の小説の楽しみ方だ。
そうした意味では、本書もその例外ではなく、主人公が兄・獲物である”伏”・主人公の周りをうろつく謎の戯作者といった大人の男に囲まれて、まっすぐに成長していく様子を非常にうまく描いている。
キャラクターも十分だし、ストーリーは作中作の小説を含めて読み応え充分。
エンタテイメントとして間違いなくお薦めできる作品だ。
☆☆☆★(☆3つ半)
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http://sakuya5087.blog98.fc2.com/blog-entry-535.html
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http://easel.jugem.jp/?eid=1492
http://www.ringolab.com/note/daiya/2011/02/post-1387.html
http://narauyori.seesaa.net/article/213907903.html
ちなみに、本作はアニメ映画化されるらしい。
私が本作に最高の評価を出来なかったのは、やや続きを意識した作品になっているから。
アニメ映画にもなることだし、いつの日にか続編が出るのかもしれないが、それが故の座りの悪さを感じてしまう。圧倒的なスピードで読ませることが出来る作品なので、その点だけが残念だった。
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