トレンドに関するパワポのお手本:2033年 地図で読む未来世界 [社会]
コンサルタントに将来予測を依頼した時に、メガ・トレンドとして書かれているような一枚紙が集まった資料集。
非常に綺麗に作られているので、見ているだけでも楽しいし(もちろん、写真集じゃないのでビジネス資料の美しさを感じない人にはそそらないだろうけど……)、サクサクと読むことができる。
【目次】
第1部 人口を知ると世界が見えてくる
第2部 世界の人口は本当に過剰なのか
第3部 過剰消費の時代
本書を形容するピッタリの言葉は、外資系コンサルが作ったメガ・トレンドのパワーポイント。
そういった資料が集まっているので、概要を理解するために使ってもいいし、自分のビジネスの参考として机の上においておいてもいい。
意外と使い勝手の良い一冊だ。
内容もさすがに素晴らしく、説得力に富んだ未来予測になっている。
と、本書に関しては褒める以外にいうことが少ないんだけど、気になった点を一つだけ。
本書は、現在のトレンドが続いた場合の将来予測が基本になっている。
と言うことは、2033年までのどこかに飛躍的な進歩や突発的な事故があった場合には本書の内容が当てはまらなくなる。
過去20年を見た時、日本の人口減少のようにトレンドがそのまま当たったパターンもあれば、インターネット系のビジネス・サービスのように飛躍的な技術革新でトレンドが当たらなかった事象もある。
本書を読むときも、その部分だけは注意しておくといいだろう。
どんなに頭のいい人間が将来を予測しても、所詮は当たるも八卦当たらぬも八卦。
的中を求めるよりもロジックに感心しながら読み進めるのが本書の正しい使い方だろう。
☆☆☆☆(☆4つ)
他のBlogの反応はこちら。
http://blogs.itmedia.co.jp/akihito/2012/06/2033-c142.html
http://d.hatena.ne.jp/founder/20120615/1339721695
http://cruft.blog40.fc2.com/blog-entry-2235.html
http://matsuosekkei.blog85.fc2.com/blog-entry-1950.html
http://kesutora.blog103.fc2.com/blog-entry-691.html
http://blog.livedoor.jp/kuroneko1969/archives/54125842.html
評価は高いが、将来予測の本なので、類書と比べるとどうしてもブレが出る。
単純な知的興味だけでなく、実用で使い必要のある人は、他の本とあわせて読むのがいいのだろう。
タグ:ヴィルジニー・レッソン ☆☆☆☆
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