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日本通中国人の考え方:中国人エリートは日本人をこう見る [社会]


中国人エリートは日本人をこう見る (日経プレミアシリーズ)

中国人エリートは日本人をこう見る (日経プレミアシリーズ)

  • 作者: 中島 恵
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2012/05/09
  • メディア: 新書



日本に関係のある中国人(留学生、日本企業の社員等)にインタビューし、中国人の日本という国に対するイメージと意見をまとめた一冊。

タイトルには疑問があるが、内容としては興味深い。


【目次】
プロローグ 実は小泉元首相は人気がある?
第1章 中国人はなぜ日本が好きなのか
第2章 日本はとても居心地がいい国
第3章 日本企業は人材をじっくり育ててくれる
第4章 でも、日本人の仕事は細かすぎて…
第5章 「日本人は幸せだ」と思えるこれだけの理由
第6章 やっぱり不思議な日本人の性格と行動
第7章 日本人が見ているのは「昔の中国人」です
エピローグ 隣国という関係は永遠に続く


まず、本書のタイトルについては苦言を呈したい。
本書でインタビューしているのは、日本に関わっている中国人。
確かに外国語を理解し、外国で勉強・就職しているのだから一般的な中国人とは異なるのは事実なのだが、それを「エリート」と表現するのは読者を欺いている。
常識的に考えればわかると思うが、本当の「エリート」は米国の大学に留学し、欧米系のグローバル企業で働くor起業する人だ。
日本に関わっているのは、上の下~中の上ぐらいの人材だろう。

ただ、本書の内容は非常に興味深い。
中国にしても韓国にしても(そして、おそらく北朝鮮にしても)そうなのだが、個人としての反応と国家としての反応はきっちりと分けて考える必要がある
これらの国家は、国家全体としての姿勢は反日本。その姿勢は短期~中期的には変わらないだろう。
しかし、国民すべてが日本に対して否定的かというと、そうではないところが本書を読めばよく分かる。

どの国の国民もバカではないので、現実は非常によく見えている。
日本に対しても、常識的な評価を下していることが多々ある。
反日暴動の暴徒が日本製のデジタルカメラを持っていたという事例からも、国家としての意思・行動と個人レベルの行動が別であることが明らかだろう。

本書は日本に関係のある中国人からのインタビューなので、やや平均よりは親日的な評価に偏っているのだろう。それでも、本書のインタビューを通じて、ステレオタイプではない中国人の姿を見ることが出来るのだから、有益だ。

☆☆☆★(☆3つ半)

他のBlogの反応はこちら。
http://blogs.yahoo.co.jp/baimu3/24300127.html
http://blog.goo.ne.jp/zen-en/e/ec3496682d7c78bbfe78c14a256beb70
http://blogs.yahoo.co.jp/kawashiritakehiro/63531937.html
http://bikke.blog4.fc2.com/blog-entry-2708.html
http://d.hatena.ne.jp/seohkb/20120812/1344740657
http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20120626/p7

日本の西方には本書のインタビューに応じた人が住む中国もあるし、尖閣諸島問題で暴徒が日本企業を焼き討ちする中国もある。
中国については、偏った見方をしないことが難しいが、重要だ。






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