交渉に関する基礎は本書でOK:ハーバード流交渉術 必ず「望む結果」を引き出せる! [自己啓発]
タイトルには「交渉術」とあるけれど、むしろ交渉のルールというべき内容。
本書に則った交渉をすれば、Win-Winの関係になることが出来る。のは間違いないのだが……。
【目次】
訳者のことば
学ぶべきは、交渉よりも「合意をつくる技術」
1 あらゆる交渉が「思うまま」になる戦略
2 「相手の心」をコントロールする者が交渉の場を制する!
3 どんな「不利な状況」も一発で大逆転できる!
本書のおおまかな内容は、ゼロサムゲームの交渉を避けて、お互いに選択肢を広く探っていく交渉を薦めているもの。書かれている内容は至極もっともで、本書に則って交渉すれば、お互いに納得がいく交渉ができることは間違いない。
また、本書には不誠実な交渉から身を守る方法も書かれている。
そうしたことを合わせて考えれば、交渉に関する基本的な知識は本書で全て身につけることが出来ると言っても良い。
では、私はなぜ冒頭で含みをもたせた書き方をしたのか?
本書では、自分が不誠実にならざるを得ない場合の対処法が出てこないのである。
自分で決定権を持っていない(けど、責任を負っている)交渉に出向かざるを得なかった時はどうすればいいのか?
弱い立場の相手からより多くの収穫を得るための方法は?
結果を出さずに交渉を続ける方法は?
これらのことは、米国の書物だから、当然出てこない。
だが、日本での現状を見ると、そうした不誠実な交渉をせざるを得ないケースというのは多いように思えるのだ。
基本としては文句のつけようがない本書なのだが、実際の交渉は本書ほどうまくいかないのも事実。
交渉のきれいな面は本書でカバーできるのだが・・・
☆☆☆☆(☆四つ)
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