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本人に納得感が有るのはいいことでしょう。:ニッポンの課長 [社会]


ニッポンの課長 (講談社文庫)

ニッポンの課長 (講談社文庫)

  • 作者: 重松 清
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2006/01/13
  • メディア: 文庫



色々な"課長"に重松清がインタビューする企画。
重松清の描写に力があるので、プチ「プロジェクトX」状態になっている。

つまり、読む人を感動させるのだけど、実際のビジネスは成功したといえるものばかりではない……
そんな状態だ。

【目次】
わたしがやらずに、だれがやる―会社建て直し課長
こんな時代でも、ヒットを飛ばします―イケイケ課長
世のため、人のため、未来のため―社会派課長
二度目のお仕事―“有名人”課長
おらが町を、村を、おこします―ニッポン全国、村の課長、町の課長


本書で取材されている”課長”はその企業の中ではエースなんだろうな……。
と想像される人が多い(役人以外は)。
重松清もインタビューを非常にうまく描写しているので、優秀な課長が仕事に取り組む思い、課長レベルでの問題解決は非常によく見えてくる。

冨山和彦が本で書いているように、日本の企業を変えるときのパワーの源泉は課長。というのが見えてくる一冊でも有る。

このように課長のパワーは非常によく伝わってくるのだが、それが経営にうまくつながっているかどうかは疑問な案件も多い。本書は2000年代前半の本なので、結果論としてうまく言っていない企業が多いのも余計に現場は強いが戦略が弱い日本の悪いところが強調されてしまっている。

課長レベルでの仕事術としては有用だし、他の企業の優秀な課長の仕事を学べるのでビジネスとしても有用な一冊であることは間違いない。
ただ、読んだ後に、これだけの人がいてもうまくいかない企業ではトップの戦略が悪いという点が浮き彫りになってしまう一冊でも有るのだ。

☆☆☆★(☆3つ半)

他のBlogの反応はこちら
http://blog.livedoor.jp/cb1475/archives/50989500.html
http://diary-etc.at.webry.info/200603/article_25.html






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