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実社会ではともかく……。:論理が伝わる 世界標準の「議論の技術」 Win-Winへと導く5つの技法 [自己啓発]





論理が伝わる 世界標準の「書く技術」」、「論理が伝わる 世界標準の「プレゼン術」」のシリーズ。

基本はルールに沿ってロジカルに議論をすることでWin-Winを達成することができる。という内容を説明するための本。
議論の基本ルールを本書で学び、そのとおりに実施することができたのなら、その議論は必ず実りあるものになるだろう。

【目次】
第1部 議論の基礎
1 議論の基本は、主張の構成にある
2 議論には、守るべきルールがある
3 議論は、原案への反論の応酬である

第2部 議論の技術
1 伝達の技術
2 傾聴の技術
3 質問の技術
4 検証の技術
5 準備の技術

第3部 議論の実践
1 論点をとらえ、深め、ずらさせない
2 議論例と解説
3 演 習

〈コラム〉
トゥールミンの議論モデル
どこまで理由に対して根拠を述べるのか
議論が本当に得意な人
代案の条件
「おまえもやっているではないか」という反論
議論上手とは
メリットの重要性には質と量がある
「反対するなら代案出せ」は正しいか?
使ってはいけない裏技(不当予断の問い)
相関関係は因果関係ではない
使ってはいけない裏技(誤った二分法)
フェルミ推定
使ってはいけない裏技( 多義あるいは曖昧の詭弁)
使ってはいけない裏技(詭弁すべて)


本書の冒頭でも述べられているが、議論に関して一番多い誤解は「議論は勝たなければならない」と言うもの。日本でもディベートの知識が中途半端に理解されていて、議論は勝ち負けを決めるものという意識を多く持つ人が多いのだが、それは間違い。
真に役に立つ議論とは、論点に対する理解を深め、Win-Winの落とし所を探ることができる議論のことである。

本書では、真に役立つ議論のための議論のルール・技術を徹底して解説している。
本書を読んで、そのとおりに実行することができれば必ず実りのある議論になる。
そういう意味で、本書の内容には太鼓判を押すことができる。

が、一番の問題は純粋なWin-Win関係を目指すことの出来る環境と、ロジックで成否が決まる環境が常に整っているとは限らないところ。
むしろ、理論的に正しいことが必ず採用されるような幸せな議論は少数派だろう。
そういう意味で、本書の内容は非常に正しいのだが、それが故に使いドコロが限られているというジレンマを感じずに入られない。

本書を読んで得たことは必ず力になるのだが、それだけを頼りにすることはもちろんできない。
その辺りの分別のある人。新入社員よりは中堅のビジネスマンによりおすすめな一冊だ。

☆☆☆☆★(☆4つ半)

他のBlogの反応はこちら。
http://smoothfoxxx.livedoor.biz/archives/52177999.html
http://ikadoku.blog76.fc2.com/blog-entry-2455.html

いい本なのにエントリは少ない。
これから増えてくるのかな?






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