等身大の心理学:心理学に興味を持ったあなたへ 大学で学ぶ心理学 [心理学]
心理学ってなんやねん。というのがわかる一冊。
心理学のカタログのような入門書。
初めての人が手に取るなら、私の知ってる中では一番いい本だと思う。
【目次】
第1章 心理学を学ぶにあたって
「深層心理テスト」は、なぜ「当たる」のか
心理学に興味を持ったあなたへ
心理臨床の仕事とは
第2章 「心」について知る
「見る」とはどういうことか―知覚・認知心理学
「心」を支える脳のはたらき―神経心理学
行動としての「心」―学習心理学
行動は、どのように変わっていくのか―応用行動分析学
なりたい自分をつくる―生涯発達心理学
第3章 「心」を支える考え方
心の健康とは、どういうことか―福祉心理学
対話が「心」を癒す―カウンセリング
創作表現から「心」を探る―芸術療法
人の心のはかり方―心理アセスメント
第4章 「心」を支える仕事
教えること、教わること―教育心理学
学校でのつまずきに立ち向かう―学校臨床心理学
自閉症の子どもを支える―障害児心理学
第5章 心理学を専門的に学ぶ前に
大学で心理学を学ぼうとしているみなさんへ
私は、心理学っていろいろなところに役に立つような雰囲気が漂っているのに、実際どのように役に立てるのかがわからない。非常にとっつきにくい学問だと思っていた。
たぶん、世の中には心理学をかじった人が”似非心理学者”として、心理学を万能の学問のように触れ回っているから、実態がわからなくなるのだと思うのだが、現状では素人がきちんととっかかりを持つことが難しい部類の学問領域であることは間違いない。
で、本書はそのように世間で肥大化したイメージを取り除き、きちんとした学問の世界ではどんなことをやっていて、何がわかるのかが非常に明確に描かれている。
加えて、心理学を世の中に生かすには?という観点から臨床心理士の仕事なども紹介されており、心理学のエッセンスを仕事に使ってみたい大人から高校生まで幅広く役に立つ内容になっている。
まともな心理学は万能感と無縁なのだが、現実なんてそんなもの。
それでも役に立つ・役に立っている学問であることは間違いないし、これからすたれるような学問分野でもないだろう。
そんな心理学に興味を持った人の第一歩としてお勧めできる誠実な本だ。
☆☆☆☆(☆四つ)
他のBlogの反応はこちら
……。と思ったらあまりエントリがなさそう。
いい本なんだけどな。
タグ:☆☆☆☆
コメント 0